「エンジニア」でなくても、「ノン・プログラマー」であれ
近年IT企業の就業人口が増加しています。また、ITエンジニアの需要も高まっています。足元もさることながら、この先もIT人材は不足は続くようです。
昨今、ITエンジニアが取り組まなくてはならない範囲はとても広くなっています。ITサービスを主としたプロダクト開発やネットサイト構築、はたまた業務の自動化まで……。今は何をやるにしてもITの力なくして実現させるのは難しくなってきています。それもあって、ITエンジニアへの需要が高まっています。
しかし、ITエンジニアを急激に増やすことはそう簡単ではありません。そんな中注目されるのが「ノン・プログラマー」という分類に置かれる人材です。
高度なプロダクト開発であれば、当然ですがITエンジニアでないと難しいものです。しかし、実際はそういったものばかりではなく、例えば「業務の自動化」などは、できれば短期間に、かつ、ローコストで実現したいものです。そんな状況に「ノン・プログラマー」は注目されています。
ノン・プログラマーは、必ずしもプログラミング言語を深く理解し、多くのプログラム構文を構築できるようになっている必要はないようです。世に出回っているRPAツールやBIツールを活用して、目的を達成することができれば十分としています。こういったノン・プログラマーを支援するツールとして、以下のサイトで紹介されている「Power Automate」のような様々なツールが、各社から提供開始されています。
このような記事やツールを見ていると、「プログラミングは、全く勉強しなくてもなんとかなるのか」と考えてしまいそうになります。しかし、ここでいう「ノン・プログラマー」とは、2つ目の紹介記事にある通り、プログラミングを専門とし、それでお金を稼いでいないだけであって、プログラミングの勉強を全くやらなくてよいわけではありません。ノン・プログラマーとはいえ、少なくとも「プログラミング的思考」くらいは身につけておかないと「Power Automate」のようなツールを使うことも難しいのが実情です。
ここまでは、「ノン・プログラマー」について話をしてきましたが、こういったことはプログラミングに限った話ではありません。デザインの世界でも同様のことが起きています。近年、「デザイナー」という役割も注目されるようになってきています。以前は、デザイナーとなると絵心がなければ難しい時代でした。ですが、デジタルデザインの世界では、既存の画像や図形の組み合わせで、デザインすることも可能になってきています。しかし、ここでも「デザイン的思考」がなければ、良いものは作れないのが実際です。ノン・デザイナーやノン・プログラマーといった「ノン・〇〇〇〇」は、デジタルが民主化してきているDX時代には誰にでも求められる時代になってきているように思います。
個々の高度な技術は持ち合わせてなくても、その分野の思考法を用い、ツールの助けを借りながら、問題の解決を実現できるようになることが、多くのビジネスマンには求められているように思います。
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