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22歳になって初めて定期券を持った話

結論のない、終始のほほんとした話。

社会人になるまで、日常的に電車に乗ったことがなかった。

バスも定期的に乗っていたのは小4~6のときに塾に通うためだけだったので、定期券というものを持ったことがなかった。

小学校の自分は家から5分も歩けば小学校に着いたし、中高も自転車で20分とか30分漕げば何とかついたし、駅までのアクセスがいまひとつだったので自転車以外の選択肢は考えもしなかった。

(高校の時は毎日15kmもママチャリを漕いでいたので自転車を2台もだめにした。そのことで親に文句を言われたけど、自転車の走行距離から考えると妥当だと思う。そのおかげで、卒業してからスーツを作ろうとしたら、自転車によって鍛えられすぎた太ももがレディメイドのスーツに入らなかった。店員さんに、近くの競輪学校の生徒と間違われて家族でしばらく笑った。)

大学に入ってからも雪が積もる季節以外は自転車でありとあらゆるところを走った。大学のメインストリートは自転車で何往復したかわからない。

そんな自転車とともに育った私だが、さすがに会社には電車を使わざるを得なくなった。

東京の通勤電車には何度かしか乗ったことがなかったので、必要以上に満員電車に対する抵抗があった。未だに恐怖感が抜けきれず、今でも混まない時間に電車に乗れるように朝の時間を調整している。

就職して間もなくは、何も考える余裕もなく、ただひたすら早くこのすし詰めから解き放たれたいという気持ちしかなかった。しかし、そのうち音楽を聴く余裕ができ、車両のどのあたりが混まないのか、どうすれば押しつぶされないのかを考えはじめた。

そして次の段階として、今はなるべく清潔感のあるおっさんを見つけて近くに乗ることを考えている。

このご時世何があるかわからないので、なるべく電車の女性に近づきたくないし、子供はかわいそうになって、スペースをあけようとしてしまい、結果として自分が苦しい思いをする。かといって、ふくよか(ほんとうはふくよかを通り越している)なミドルガイの近くに行くのはまっぴらごめんで、ひとたびそんな人の近くに乗ろうものなら1日テンションはダダ下がりで、しばらくは眉間のしわがとれなくなる。

そこで清潔感のあるおっさんである。清潔感のあるおっさんの条件は、①汗っかきでもない②熱源ではない③規格外の幅がない である。

こういう人の近くに乗れさえすれば、あとは何にも煩わされることなく’’無’’の境地で職場に向かうことができる。

23歳の今でこそこんな余裕なことをつらつらと書いているが、いざミドルの年齢になったらきっと同じような目で若い人にみられる覚悟はできている。

だから定期券を持つようになってからというもの、ひそかに清潔感のあるおっさんになることを(ぼんやりとした)目標に掲げて日々暮らしている。

皆さんは通勤通学の電車の中何考えていますか。教えてください。

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