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『健康の条件「精神」 エネルギー効率』【手技道コラムNo.117】

2016.7.17


こんにちは、手技道の多治見です。

雨の少ない梅雨の中、突然のゲリラ豪雨に驚いております。

まだ子供の頃は「夕立」といって夕方に積乱雲が起こり、突然の雨が起こっておりました。

また生まれが寒い地方だったためか、雹や暴風雨が拭くこともありましたが、

近年のゲリラ豪雨はそれにも増して、一段と雨脚が強くなってきたように感じます。

こんな時期は神経系の原遺障害が有る方は、症状が出る場合がありますので、お大事になさって下さい。

さて、前回までエネルギー総量を増やすということがテーマでしたが、

エネルギーの量だけ多ければ良いというわけでもありません。

今回から持っているエネルギーをどのように活用するか、

その為に「エネルギー効率を良くする」ことについて、お話させて頂きます。

◯エネルギーの効率を良くする
全身に血液がめぐるように、エネルギーも全身を駆け巡ることで力が作用します。

より循環を良くすることで、体内に溜め込んだエネルギーを自在に利用することが出来ます。

人間は肉体をもっているので、身体に障害やダメージがあると、その部位のエネルギーの流れが阻害され、循環効率が悪くなります。これの基本となる考え方が「原遺障害」です。

丁度停滞放置された水は腐っていきますが、流水のように流れ続けると腐敗を防ぎ、清涼な状態を保つことが出来る特性と似ています。

「エネルギー効率を上げる」ということを言い換えると

「調子(体調、環境)を整える」ことです。

阻害された状態を改善するだけでなく、エネルギー効率を良くする方法は、以下の通りです。

また、「運動(ストレッチなど)」や「睡眠」の回復効果も、身体の状態を良くすることでエネルギー効率を上げる事になります。

原遺障害を取り除く(治療)
呼吸
姿勢
環境を整える(掃除)


一.原遺障害を取り除く(治療)
運動でも書いたように、原遺障害を受けたところは、細胞そのものが機能不全を起こす場合や、筋肉の拘縮、血流不全、神経伝達の阻害など様々な弊害が起こります。

前々回の最初に、「エネルギーとは、活動電位や電子、光子」と書いたように、神経伝達が阻害されると、電気的な流れも途絶するため、その部位の細胞そのものの質が良くても、命令が行かなくなり本来の働きをしなくなる為、エネルギーの流れも同様に阻害され、流れにくくなります。

ここに人体の構造により、姿勢や動きの癖が加わるため、

一部でも怪我等をする、他の部位がその固さや動き等を補助して代償作用がおこり、

庇った部分に疲労や筋肉の拘縮、骨変形や神経麻痺等、様々な症状が発生します。

例えば、捻挫した足首の関節の筋肉が固まってしまうと、

歩行時に足首が動くことでクッションとなり、

逃していた地面からの衝撃をダイレクトに膝や股関節に伝えるため、

変形性膝関節症や股関節異常による膝や腰の痛みを引き起こす原因となります。

こういった習慣性に痛みの出る場所は経年的に負担がかかることで、

その部位の細胞が劣化していきます。

血液や水分同様、こうした細胞が劣化した部位は、エネルギーも同様に低くなります。

細胞の損傷はエネルギーの総量自体も減らしますが、

エネルギーの流れを阻害して、エネルギー効率を悪くします。

呼吸や姿勢、ストレッチや運動はある程度は自主的にエネルギー効率を上げる方法にはなりますが、

損傷した部位を修復させる効果はありませんので、治療を行う必要があります。

これが私たち、手技道を修める治療家が最も貢献できることだと思います。

また、一般的な薬は細胞活性を促すより、症状の進行を抑制するものが多く、

特にたまりやすい肝臓を損傷したり、体内に蓄積すればこちらも停滞を招きます。

・自主ケア

ダメージを取るとまで行かなくとも、ストレッチなどの運動は拘縮した筋肉を作らないためにも有効です。

ストレッチそのものは、細胞を修復させることはありませんが、緊張位が続くことで細胞そのものが短く固まった状態に慣れ、短縮→攣縮してしまった状態を緩めることが出来ます。

ただ、ストレッチの特性上、筋肉の大きな部分や動きやすい部分から伸びますので、筋肉の端にある腱は伸びにくいです。

また損傷した部位(腱損傷、腱断裂後固くなった部位)は局所的なため、自動運動でのストレッチでは優先的に伸ばす前に他の部位がストレッチの効果で傷んでしまい、そこだけを良くしようとして伸ばすことが大変困難です。こうした部位は前述したように他動的な治療が必要とあります。

エネルギーは目では見えないものなので、効果を実感したり、すぐに変化を感じにくくあります。

それを変えるには、まず見えるところである肉体から直接変えていく方がわかりやすく大切です。

今回はここまで。


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