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島津先生のセミナーを通して感じた手技道との共通点【手技道コラムNo.189】(再掲)

2017.12.2掲載


こんにちは、手技道の門田です。
先日手技道で少し早いですが、大掃除を行わせて頂きました。
やっぱり普段できないような大きな物を動かした所には、
結構ホコリが溜まっていました。

毎日の掃除が場の浄化にもつながると言いますが、
やはり掃除は重要ですね。

自分自身の身の回りも含めて、
改めて綺麗にしようと思いました。

さて、その後、外部から講師の方を
お呼びして勉強会をさせて頂きました。

日本の伝統武術のひとつであり、
大変歴史のある「柳生心眼流」の島津先生に来て頂いて、
体の使い方について、勉強をさせて頂きました。

武道には活法と殺法があるといいますが、
柳生心眼流の活法は柔道整復の分野の基礎を作ったと、
言っても過言ではないくらい、
非常に独特な使い方をされていました。

腱を引く」と、島津先生はおっしゃっていましたが、
筋肉や骨の深部にこびりついた、
本当に固くなっている部分を引く事によって、短時間で緩み、
筋肉の可動域が広がっていました。

文章で書くと、そこまで感動が伝わらないと思いますが、
実際にその場に居合わせた私達は、
他では得られない技術の「技」を見せて頂いて、
とても有り難い時間だったと思います。

島津先生を含め、関係者の皆様、本当に有難うございました。

本当に基本的な爪の切り方から、歩き方なども教えて頂けたのですが、
顎関節の治療という施術も見させて頂きました。

その中で、手技道とも重なる部分がありましたので、
今回はそれについて、書かせて頂きます。

「手技道コラムNO,37~顎について~」というコラムでも
書かせて頂きましたが、顎というものは非常に横からの力に弱いです。

縦の力には1トンぐらいの重量がかかっても、
支える筋力があれば耐えられますが、
横からの力には50gでもあっさりとずれてしまいます。

だから、学生時代に頬杖をよくついていたり、
顎を頻繁に横に動かしていたりすると、
すぐにズレが起きて、顎関節症の原因になってしまうのです。

顎関節症というと、口を開ける時にカクっと鳴ったりという
症状の事だと思っている方が結構多いのですが、
実際には口を開ける時に口が空きづらかったり、
一回口を開けたらなかなか戻らないといった事も
顎関節がおかしくなっている症状です。

この顎関節がおかしくなっている場合ですが、
かなりの確率で骨盤もねじれている事が多いです。

歯科医の先生が以前セミナーでお話して頂いた時に、
仙腸関節と顎関節の関節の形が同じであり、
その為に仙腸関節がおかしくなってしまうと、
それとともに顎関節もおかしくなってしまう
というお話をされていましたが、まさにその通りなんですね。

顎関節がおかしくなって、仙腸関節がおかしくなるのか、
仙腸関節がおかしくなって、顎関節がおかしくなるのかは、
それぞれのケースによって違ってくると思いますが、
確実に言える事は、骨盤と顎関節は連動しているという事なのです。

ここで、島津先生の施術と手技道の施術の共通点という事に話を戻しますが、
島津先生の治療は必ず足から施術を行います。

その後、膝、股関節、首、顎というように施術をされていました。
足は全ての基本だからというお話をされていましたが、
これは手技道でも全く同じです。

先程の顎関節を例に出しますと、例えばいくら顎関節を先に元に戻そうと
施術を行っていても、土台である足や骨盤が元に戻っていなければ、
また同じ事の繰り返しになってしまうのです。

家を立てる時に、下の支柱や土台が崩れてしまうと
いくら上に積み上げようと思っても、積み上がらないですよね。
あれと同じ事です。

手技道では呼吸、足踏みをみてその人の状態、原遺障害を探っていきますが、
殆どの人は原因が一つである事はほとんどなく、
何かしらの複数の原因が関わって症状を引き起こしてきます。

それを元に戻す時に大原則として、下から、
つまり足元に近い部分から元に戻していくという事があります。

そうしないと、いくら戻しても、元の状態になかなか戻ってこず、
いつまでも同じ状態を繰り返してしまいます。

もちろん原則があるという事は例外もあるので、
教科書どおりにはいきませんが、
足元というのは非常に重視しています。

その為、足の施術は痛い事が多いですけれどもね(笑)

今回は、アプローチの仕方は違いますが、考えている事、
その論理という事で非常に共通点を感じて、
また手技道の施術の奥深さを改めて感じる機会になりました。

今後手技道での施術を体験される方は、
この勉強会で教わった技術をさらに還元できればと思っておりますので、
どうぞご期待下さいませ。

今回は私の感じた事を描かせて頂きました。

お読み頂き、有難うございました。

ではまた。


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