2020年度ニンジャスレイヤー222、シックスゲイツ賞の入賞賞品が届いた!
おや……?
こ、これは……?
ボ、ボンジュール!?
ニンジャがフランス語喋ってる!
ニンジャスレイヤー・コミカライズ・フランス語版だ!
「はじめましてラオモト=サン!」
「ニンジャスレイヤーです!」
「ドーモ! ニンジャスレイヤー=サン!
俺様と対した事、まずは褒めてやる!」
日本のマンガはこういう風に読んでね! という解説まである!
で、今のはなんなの?
はい。7月某日、我が家に届いた家宝です。
コロナの影響で発送が遅れていた、2020年度ニンジャスレイヤー222、シックスゲイツ賞の入賞賞品が届いたのだ! 嬉しい!
うおお……10,000DHP(ダイハードテイルズポイント)だ! スゴイ! しかもサイン付き! 冒頭で紹介したニンジャスレイヤー・コミカライズ・フランス語版も含めどれもこれも嬉しいわけですが、特にダイハードテイルズバッジが非常に可愛いく、かっこいい!
このふたつは常に僕の机の上に置いてある。そして、眺めてはニマニマしてしまう……。もったいないので決してカバンにつけたりはしない! 邪道だけど家宝なので!
ちなみに……。
ニンジャスレイヤー222はニンジャスレイヤーを愛するファンでワイワイするためのお祭りであり、重要なのは受賞することではなく、そのお祭りを皆と楽しむことである! だから受賞したということは、あくまでもお祭りを楽しんだうえでの余白なのであって、本質ではないということは強調しておきたい! (いやもちろん、受賞は自分がつくった二次創作が確実に作者の目に届いているという証なわけで、それはもう、めちゃくちゃ嬉しいことなんですけどね!)
【アイエエ・マウント・ハッコーダ】後書き
せっかくなので受賞作「アイエエ・マウント・ハッコーダ」について、軽く後書きめいたものを書いておきたい。
僕は今回、ニンジャスレイヤーの二次創作を書く上で、「これは絶対踏まえておきたい」と考えていたことがあった。それは何かと言うと「原作に対するラブ・アンド・リスペクトを重視する」だ。
もちろん、二次創作の方向性はいろいろあってもいいわけで、ラブがないとダメだとか、リスペクトは必須だとか、そういうことを言うつもりはない。
ただ、特にテキスト系の二次創作の場合、それがないとただの悪ふざけで終わってしまう。特にニンジャスレイヤーの場合、その特徴的な言葉遣いだとか、いわゆる「忍殺語」だとか、そういうものをただなぞっただけで終わってしまうかもしれない。僕はそれはニンジャスレイヤーの本質ではないと思っているし、そういったものを自分の創作物として出すのは、ちょっと嫌だなと思った。
だから拙いながらも、現時点で向き合える範囲で、しっかりとニンジャスレイヤーと向き合おうと思った。その結果が「アイエエ・マウント・ハッコーダ」だったのだ。
そう書くと「マジメか?」と思われるかもしれないけど、実際にはめちゃくちゃ楽しい作業で、書き終わるまではあっと言う間だった。書くためにAoMを読み返したり、実際に書いたり……を繰り返す。めちゃくちゃ楽しい。
そしてその過程で「お……?」となる気づきがいくつかあった。特に個人的に大きかったのは、マスラダ、タキ、コトブキのピザタキ三人組の関係性についてだ。
「三人の関係性はハイコンテクスト」、それに気がつくことができたのだ。
たとえばトリロジーまでの主人公、フジキドとナンシーであれば、その関係性は非常にわかりやすい。彼らは戦友であり、同志であり、あるいは相棒と表現しても良いだろう。
でも、ピザタキの三人はどうなんだろう。彼らの関係性を呼び表すのにふさわしい言葉って何だろう。少なくとも、戦友や同志ではないことは確かだ。仲間? なにか違う。家族? 近いような感じもあるけど、ちょっと違う気もする。同居人? それだとちょっとドライすぎる。共同体? なんだか一番近い気もするけど、少し、しっくり来ない。
三人の関係は、わかるようでわからない。しかしそれでも読者は、彼らのお互いに対する振る舞いを自然に感じている。親しみを覚える。三人がお互いのことをどう思っていて、どう振る舞うのか、なんとなくわかってしまう。
できれば、そういう「感じ」を二次創作でも出してみたい……そんなことを考えた。そう思って書いてみたけど、果たしてどうだったのだろう……うまくいってるといいな、と思う。タキを回想でしか登場させることができなかったのは最大の心残りで、そこは、単に僕の力量不足が原因だ。
今回、何人かの人に「原作再現率が高い」と褒めていただいた。すごく嬉しい。告白すると、自分の一次創作を書いている時に「うーん、いまいち筆が走らないな」と感じたら、僕はニンジャスレイヤーを写経するようにしている。
特にブラッドレー・ボンド担当エピソードのテンポ感がすごく好きで、しょっちゅう写経している(いつもお世話になっています)。そしてしばらく写経してから創作に戻ると、テンポ良く筆が走り始めるのだ。
だから、「原作再現率が高い」という言葉はその成果が出ているということでもあって、すごく嬉しい。あくまでも僕が書いたものはパチモンなんだけど、パチモンはパチモンなりに及第点は行ったのかな……なんて思っている。
なんだか取り留めもなくなってしまったけど、最後に。
こうやって皆でワイワイする機会があり、そして自分の好きな作品の二次創作が実際に作者の目に触れ、そして、審査までしてもらえる……これは冷静に考えるとすごいことで、めちゃくちゃ創作の励みになる。それも含めて「ニンジャスレイヤーって、最高じゃないか?」と思ってしまうのだ。
【おわり】
きっと励みになります。