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掌編とか短編とか!

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自作の掌編・短編小説を格納していきます。
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#むつぎ大賞2023

【ぼくときみの海辺の村の】 #第一回お肉仮面文芸祭

 ゴッゴッカン……  ゴッゴッカン……  ぼくの記憶はそんな音からはじまった。繰り返し打ちならされる音には不思議な静けさがあって、そしてぼくの口のなかには、いっぱいになにかがひろがっていて、ぼくはとにかく夢中でそれを食べていた。とてもおいしかったことだけはよく覚えている。  ぼくは食べる。ゴッゴッカン……。するとそれは少しずつ小さくなっていく。ゴッゴッカン……。ぼくは食べる。ゴッゴッカン……。それはかけらのようになっていく。ゴッゴッカン……。ぼくは食べる。ゴッゴッカン……

夢と孤独のザイカ

 生きるか、死ぬか。  一か八か。  この刹那だ──。  モドキは考える。  この刹那に、すべてがある。  凝縮された時間感覚のなかで、モドキは見ていた。上方。無限にひろがる、まばゆいまでの光と色を。それは壮絶にして壮大。万華鏡を思わせる圧巻の光景だ。  しかし。  生きるか、死ぬか。  一か八か。  モドキは見とれることもなく、色と輝きに向けて意識の焦点を絞りこんでいく。すると色と輝き、そのひとつひとつに別の「世界」が見えてくる。  ある輝きのなかには、風景を置