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ゲームクリエイターの魂を味わうインタビュー企画始動!第1回目は『GOODBYE WORLD』のYO FUJII氏。その意外なクリエイター人生の始まりとは!?【不定期連載】
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ゲームクリエイターの魂を味わうインタビュー企画始動!第1回目は『GOODBYE WORLD』のYO FUJII氏。その意外なクリエイター人生の始まりとは!?【不定期連載】

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ゲームクリエイティブの道に進んだきっかけ、クリエイティブにおける矜持、秘められた苦悩――。
そんな様々な想いをゲームクリエイターさんに魂で語っていただく
連載企画『ゲームクリエイター魂』スタート!
※本連載は不定期連載となります。

ゲーム本編はブラウン管に映し出されたような懐かしさMAXのドット絵のナラティブアドベンチャー。収録される“ゲーム内ゲーム”はゲームボーイ風のアクションで、しかも使い込まれた本体のディスプレイにはヒビが入っているという、こだわり感が強すぎのゲーム『GOODBYE WORLD』。インディーゲームの開発者であるふたりの主人公がゲーム制作に葛藤するというストーリーだけでなく、懐かしくも新鮮なグラフィックも要注目のタイトルだ。

こちらのタイトルを現在制作中なのがクリエイターのYO FUJII氏。YO氏がゲーム制作をはじめたきっかけ、フェイバリットなゲーム、そして鋭意制作中のGOODBYE WORLDのことなどなど。インタビューしてみましたっ!


――そもそもどんなきっかけでゲーム制作をはじめたのですか?

YO FUJII 2013年ぐらいにイギリスにいた時期がありまして、さすがにちょっとお金を稼ごうとなった時に『フラッピーバード』というゲームを知ったんです。これ、ひとりで作って、しかも広告収入で儲かってるらしいぞと。それで、「アプリちょろいじゃん!」と思ったのがきっかけですね(笑)。

――で、ちょろく儲かったと?

YO FUJII ぜんぜん(笑)。最初にリリースしたアプリはまったくダウンロードされなかったんですが、こっくりさんのアプリを作ったら、それが3-4万ダウンロードされました。僕はもともとメディアアートが好きで、ゲームも好き。そこでもっとゲームらしい物を作ろうと思ってゲームの専門学校で勉強し、ゲーム会社に就職しました。で、ちょうど1年前からフリーになってGOODBYE WORLDを制作しています。

――子供時代はどんなゲームをプレイしていたのですか?

YO FUJII うちはけっこう厳格な親で、最新のゲームを買ってもらえなかったんです。なので、中古ショップでゲームボーイの100円カートリッジをお小遣いで買ってました。『パラソルヘンべえ』って激ムズのアクションゲームがあって、「100円でこんだけ楽しめるならレトロゲームでいいじゃん!」という小学生でしたね(笑)。

同級生が『モンスターハンターポータブル 2nd 』をやっている横で、ひたすら一世代前の『くるくるくるりん』を遊んで、それで十分に楽しかったんですよ。それもあってドット絵が好きになったんです。

――そんなYOさんが、たった2週間で制作して話題になったゲームが『にまるろく』だ。失恋した男子の日常がアパートの206号室で展開するという、超暇つぶし用のナラティブアドベンチャー。もちろんグラフィックはドット絵。これは、どんな経緯で?

制作期間は驚きの2週間『にまるろく』

YO FUJII 就職する直前に取り掛かって、短い時間でインパクトのあるもの作ろうと思いました。ボク、リリースするときに言ったんですよ。「そもそもクリアさせる気ありません!」って。そうしたら即攻略サイトが出来て、【206】とググるとサジェストに【攻略】と出る状態になってました(笑)。

――にまるろくを実際にプレイすると懐かしいドット絵のグラフィックがありつつ、場面によっては画面の上下に黒帯が出現して画角を変化させるという、これまたオールドスクールな演出も!

YO FUJII そうなんです! 上下に黒帯が出ると「なんかイベントはじまるな!?」という演出になるし、懐かしさも出せるんです。

そして、僕が好きだったレトロゲームは遊びやすさ重視というよりか、ジャンプの高さがギリギリだったり、タイミングが無茶だったりと、クソゲーと言われるぐらい難易度がある。

あと、もともとアクションゲームなのに、なぜか急にパズルゲームになったりとか(笑)。でも、そんなレトロゲームって、「とにかく自分の好きな物を全部詰め込みました!」という開発者が楽しんでやってるのがすごく伝わってくるんです。

自分の好きな物を全部詰め込むという部分は、僕のゲーム作りで意識していきたいです。やっぱり、それが作ってて一番楽しいですから。

――レトロゲームは、プレイするだけでなく雑な要素を、ユーザーがイジって楽しむ部分もありましたよね。それは?

YO FUJII それ!「これクリア無理じゃね?」「制作者、頭おかしいでしょ!」って遊んでネタとして共有できる楽しみ。昔はSNSがなかったから、友達同士で盛り上がるだけだったけど、今はこういったネタをみんなで共有できる。そういった要素を僕の制作するゲームでもユーザーに感じてもらえたら嬉しいです。

――現在制作中のGOODBYE WORLDはどんな進捗状況ですか?

YO FUJII ゲーム本編に関しては全13話で、2・3・4話の8割ぐらいが完成。そしてゲーム内ゲームとなるミニゲームは全12ステージが完成しています。

――本編のストーリー的にはどのような内容に?

YO FUJII 主人公はインディーゲームのプログラム・ゲームデザインを担当する蟹井(かにい)と、グラフィック・ストーリーを担当する熊手(くまで)。学生時代に出会ったふたりがゲームを作ることになったけど、インディーゲームはお金にならないという葛藤がある。

そしてゲーム内ゲームはふたりにとってどんな存在なのか? そういった要素がありつつ、ふたりのゲーム制作はどう転がっていくのかという内容になります。

ゲーム内ゲームに関しては、当たり判定がめっちゃシビアだったりして難易度あげてます。それこそレトロゲームのようにユーザーには優しくありません(笑)。

なのでユーザーからの反応は、オッケー!な人がいる一方で、嫌いな人はめっちゃ嫌い。意見が真っ二つになると思います。でも、妥協はせず自分の好きな物を全部入れる。そして最後まで遊んだユーザーだけに“こうなるのか!?”と衝撃を与えられるようなゲームに仕上げています。

こんなこと会社員時代に発言してたら上司にブチ切れられたと思うけど、今はフリーのインディーゲーム制作者なんで大丈夫です(笑)。

懐かしくも美しいドット絵
こだわり満載の“ゲーム内ゲーム”


――GOODBYE WORLD以降の開発の予定は?

YO FUJII これ売れなかったら他の仕事探します(笑)。でも、GOODBYE WORLDの制作が終わったら、またぜんぜん違うゲームを作りたくなっているかもです。例えば、しっかり強いボスが出てきて理不尽な難易度の高いアクションとか。ユーザーに優しくないゲームですけど、それを公言した上で作っていきたいですね。

――そんなYOさんのGOODBYE WORLDは、今夏にSteamで配信予定。
体験版は6月14日よりSteamにて体験版配信中。

レトロゲーム愛あふれるグラフィックやサウンドだけでなく、その難易度にも期待ですっ!
(取材・文 直井裕太)


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