小池都知事、「七つのゼロ」の統計データを調べた

学生特権で東京都に住みながら住民票を移していないので選挙権がない今日この頃です。

東京都都知事選が盛り上がっていますが(笑)、マスコミ各社では「七つのゼロ」が達成されたかが検証されています。「七つのゼロ」とは小池百合子候補が前回の都知事選で公約として掲げたものです。しかし、多くの検証記事では最新の数値だけを見て評価をしており、”統計”として考えたい私は心がざわつくのです。

なぜかというと、そもそも小池都政(2016~2020)によって数値が変化したかを検証するには昔のデータも見る必要があるからです。別に小池百合子さんが当選しなくても優秀な地方公務員によって実現できていたかもしれません(いわゆる官僚政治というものですが)。

私が思いつくかつ、ウェブで入手可能な統計を並べて考察してみました。あとは東京都民の皆さんで判断してください。

こういうのはマスコミがする仕事だと思うのですが、大人な事情があることは理解しています。私は埼玉県民でありオリンピックもコロナもさほど興味なく、貧困でも裕福でもありません。しかし、大学院生という5.5%の存在なので少数派かもしれません。できる限り私情を入れずに頑張ります。

​一般的な評価

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Business Insider Japanにいい感じな表があったので引用しました。おそらく多くの小池都政の評価がこれに準じたものでしょうか。実際に"減った"という待機児童、都道電柱、満員電車、ペット殺処分について統計データを探してみました。

待機児童ゼロ

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保育サービス利用状況等についてのプレスリリースから、保育所等利用待機児童数(右軸:人)、保育所等利用申込者数(左軸:人)を抜きだしました。(なんでcsvで配布してないんだ...クソ)

小池都政スタート2016年より、保育所等利用待機児童数が減少傾向であることがわかります。申込者数が単調増加にも拘らず、減少しているので小池効果があったと考えられますね。2020年でゼロではないが、あと4年あればゼロになるかもしれません。ガンバレ(ง •̀_•́)ง‼

都道電柱ゼロ

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都道電柱の地中化は昭和から進められていたらしいですね。そう東京都無電柱化計画に書いてあります。小池都政でも順調に都道電柱が埋まっていきそうです。このグラフをみる限り2017年の東京都無電柱化推進条例の意義が気になるところだが、都道府県初の条例であるから意義はあるのでしょうか。この調子であれば、都道電柱はゼロになりそうですね(やったね)。

満員電車ゼロ

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前提として、東京圏の混雑率がひどかった昭和に比べ、今の満員電車はヌルゲーです。しかし、国土交通省の統計では平成に入り、減少傾向が鈍化しています。グラフからは輸送力をあげることの難しさもうかがえます。複々線や拡幅車両、詰込みダイヤなどの施策に限界がきているのかもしれません。

私鉄を含めた鉄道事業者に対する施策は国土交通省と交通政策審議会がやってくれるので、小池都政に期待するべきなのは東京都交通局の都営地下鉄の混雑率の改善だと思います。

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wikipediaに新宿線と大江戸線、浅草線の混雑率の推移が載っていたけど、三田線のデータがみつからない...とりあえず、混雑を調査しているブログに書いてあったそれっぽいデータを三田線の参考として載せました。

おもったより安定的に推移していました。90年代というと平成元年代くらいですが、150%付近からそれ以上を保っていることがわかります。大きく増えもしないし、減りもしない。つまんな(笑)。でもそんな4年間で混雑率が下がったら鉄道各社がすでにやってるはずだし、いい結果を求めるのは可哀そうとも思えるが小池都知事は時差Biz運動を推進中であります。この効果は如何ほどだろうか。ハード面では三田線8両化の計画があるようなので、今後に期待したいです。(8両化計画が小池都知事から出たとしたらすごいわ)

ペット殺処分ゼロ

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東京都福祉保健局の統計から引用しました。平成30年度は犬猫その他の致死処分はゼロになってることがわかります。見栄えのいい成果ですね!しかし但し書きで感染症や衰弱などいろいろ事情のある致死処分は除いた上でゼロのようです。

しかし私は致死処分数全体の推移に注目してみました。昭和58年度から減少傾向にあるみたいです。平成27年度の816頭が少なくみえるほど...

全体の傾向として減少しているので、ゼロになるのは時間の問題だったという考察もできそうです。(まぁ1と0の違いは大きいという意見もありえますが...)

まとめ

都道電柱数やペット殺処分数のようなすでに減少傾向にあり、数年で達成できそうな指標を組み込んでくるあたり、さすが政治家って感じがします。もし次の選挙戦のことを考えて組み入れたとしたら中々の策士でいらっしゃいます。そう考えると、2022年度から三田線の8両化も始まるらしいので、きっと4年後の選挙選時には電車の混雑率も下がることが期待できますね。そのようにみると、待機児童数の減少はいい意味での"成果"なのではないでしょうか。

介護離職、残業、多摩格差については触れませんでしたが、データがあればぜひ私に教えてください。行政のデータはほとんどPDFファイルでデータ解析には向きませんし探しにくいです。今回も探すのに苦労しました。

ではみなさんも楽しい選挙ライフをお過ごしください。一人でも選挙に関心が高まって被選挙権ライフを楽しむ方がでてくれることを期待しています。

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