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わけのわからない男とわけのわからない別れ方をしていたずらに精神を磨耗させていたわたしは、とにかく早く新しい彼氏が欲しかった。大野くんに声をかけたのはそんなときで、たまたま知り合ってちょっと良いな♡と思っていたからもっと仲良くなりたかったのだ。 今でも覚えている初めて待ち合わせをしたのは渋谷駅の京王井の頭線改札で、わたしはチャットモンチーを聴いていた。大野くんは1時間遅刻してきた。初デートに1時間も遅れてくるなんてずいぶんな度胸だと思うが、今となっては彼らしい気もする(ものす