建築にかかわることを目指して③

大学を休学し、起業する道を選んだ。
選んだ事業はサウナだった。
多くの縁があり、大学の授業をそっちのけで、事業に打ち込む機会が訪れた。

当初は自社でサウナ施設を運営することを目指していたが、さまざまな事情でそれが叶わず、サウナのプロデュースから施工へと事業の方向性を変えた。多くの事業者が見向きもしない施工の裏側に私は興味を持った。

サウナの建築に関する知識が深まり、運営者と施工をつなぐ重要な役割を果たすようになった。サウナ事業者が理想とする空間を実現するためには、ビルのスペックや可能性の制約がある。全国のサウナを巡り、事業者のニーズを理解し、運営の観点からも解決策を提供できるようになった。

大学に通っていなかったが、現場で建築を学ぶことができた。自然と興味のある方向に進み、今の自分が形作られた。建築は私の中心軸だと再認識した。

大学を辞めることも考えたが、建築という軸に対してアカデミックなアプローチができる機会は貴重だ。少し先を急いでいたかもしれない。今後一年は、大学を卒業し、自己投資に時間を使いたい。

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