見出し画像

メロウ

夢を見ていたのだ
   永く永く酷く永い 
       憂鬱な夢を

冷めた身体に滴る汗が
   その余韻を残していた

夢を見ていたのだ
   ぐるぐると目が回る 
       果てしない夢を

還れないと悟った 
   あの夕暮れが

迫って眩んで 弾け飛んだ 

糸くずを撒き散らした、牡丹の花
恥じらいを隠した、君の顔

アイとかユウの隙間を何と呼ぶんだ
セイとかシの狭間を何と呼ぶんだ

何と呼ぶんだ

夢を見ていたいのだ
    褪めた身体を起こして 
        窓の外を視た

うごめく闇のオーロラが 
    此の世界を覆っている

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?