今更ながらW杯での日本代表とベスト8をデータで比べてみる。
以前、うすいよしきさんの「サッカー日本代表の得点力不足って実際どうなのか調べてみた。」という記事を読み、とても感銘を受けました。とてもわかりやすく構成されているので、是非読んでみてください。
そこで今回は自分でも分析してみることにしました。うすいよしきさんの記事に比べたら、わかりにくいかもしれませんが最後まで読んでいただけると幸いです。
1.データ
今回分析するにあたって海外のデータサイトをいろいろ探しましたが、海外でもデータを取り始めたのが最近らしく、詳細なデータは過去2大会分しか見つかりませんでした。自分が探し足りないだけかもしれませんが。というわけで、データ量としては少ないですが過去2大会分で分析していきます。データはwhoscore.comより引用。
2.分析方法
whoscore.comに掲載されている2014.18年大会のデータから、ベスト8チームの平均値と14.18年大会の日本代表の値を比較し、レポートを作成しました。レポートが見にくい場合は、画像をタッチしてズームしてご覧ください。
3.分析
2014年大会で日本代表はグループステージ敗退に終わってしまいました。一方で2018年大会ではラウンド16でベルギーに惜敗。今でもあの瞬間は忘れられません。そこでまず最初に14年大会と18年大会の日本代表を比較してみましょう。
1試合平均得点は14年大会0.7点、18年大会1.5点で約2倍に増えています。やはり得点が増えたことでグループステージを突破できたのだと思います。ちなみにベスト8の1試合平均得点は1.7点で、最も少なかったのは0.9点です。なので日本はW杯においてベスト8に進む得点力は備わっていることがわかります。
では失点にも注目してみましょう。1試合平均失点は14年大会2点、18年大会1.8点となっています。得点は増加しましたが、失点はあまり変わっていません。ベスト8の平均は0.8点です。つまり失点が多いためベスト8に進出できていないことがわかります。
レポートの上にある表を見てください。これは得点と失点に繋がったプレーの表です。ベスト8平均と2018年大会の日本を比較してみると、セットプレーの総得点に占める割合がベスト8平均に比べて低いことがわかります。また失点においてもセットプレーの割合がとても高いことがわかります。
つまり日本がベスト8に進むにはセットプレーが重要なプレーだということがわかります。セットプレーで得点をとり、セットプレーでの失点を抑えることが重要です。
次に真ん中の図を見てください。これは得点と失点に繋がったシュートが打たれた場所の割合を示しています。14年大会より18年大会の方がペナルティーエリア内でシュートを打ち得点していることがわかります。14年大会の得点不足の原因として、ペナルティーエリア内までボールを運びシュートを打つことができなかったことが考えられます。
失点においてはシュートを打たれた主なゾーンはペナルティーエリアとゴールエリアの間で変化していません。しかしシュートブロック数が1試合平均4本から4.5本、ペナルティーエリアから打たれたシュートのセーブ数が1本から2.5本に増えました。1試合平均被シュート数は変わっていません。
つまり、ペナルティーエリアから打たれたシュートをブロックしたりセーブしたため、失点が減ったと考えられます。
次に右上の図を見てください。これはプレーエリアの割合を示しています。14年大会より18年大会の方がミドルサードとアタッキングサードでのプレーが9%増えています。また、ポゼッションとショートパス数ともにベスト8平均を超えています。このことから日本代表はボールを保持し、しっかりとパスを回せていることがわかります。しかし、1試合平均キーパス数が19位と低いため、ボールを保持はしているがゴールに繋がるようなプレーができていないことがわかります。
4.まとめ
ボリューム少なめでしたがどうでしたでしょうか。今回過去2大会のみのデータでの分析でしたが、逆に言えば近年の日本代表と世界の違いなどがわかると思い分析しました。日本がベスト8に進出するには、失点を減らしアタッキングサードでのプレーの質をあげていくことが必要だと感じました。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?