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J1第15節 川崎フロンターレ対湘南ベルマーレ データプレビュー

川崎は前節アウェーで苦手とする鳥栖に0-0で引き分けた。そして今節は5連戦の4戦目でホームに湘南を迎え神奈川ダービーだ。前節に谷口がDOGSOで一発退場となったが守備に影響が出るのか一つの注目点だ。湘南は前節勝ち点で並んでいた神戸にホームで今シーズン初勝利を収めた。果たしてどんな神奈川ダービーになるのか。

このデータプレビューはデータのみの記事であり、データで見るとこんな試合になりそうだというあくまでも試合予想の一部分です。

1.両チームの成績

川崎は神戸戦で勝利したことで鹿島と消化試合数が並んで首位になった。とは言え勝ち点差は1で油断はできない。成績としてはトータルとホームであまり変わらず、1試合平均で必ず得点し失点もしていないことになる。そして柏戦から始まる直近5試合では4勝1分で無敗。特筆すべきなのは5試合連続でクリーンシートを達成している点だ。谷口不在だが今節もクリーンシートを達成したい。

湘南は前節神戸に勝利したことで勝ち点を10に伸ばし2勝4分8敗で17位につけている。シーズン前には上位進出を目標としていただけに、これからさらに勝ち点を伸ばしたいところだろう。トータルでの得点は0.6で失点は1.5とゴールを奪えずゴールを奪われてしまっている。アウェーになると得点は変わらないが、より守備的になるためか失点が1.1に減少する。神戸に勝ったとは言え直近5試合では平均で2失点しており1勝1分3敗となっている。

通算対戦成績では川崎の18勝9分6敗で、川崎が湘南の3倍勝利している。しかし等々力となると湘南が2勝で川崎が11勝と川崎が圧倒的な数字となっている。おそらく川崎優位で試合が進むはずでどれだけゴールを奪えるか注目だ。

2.チームスタイル指標

湘南はボール支配率が45.3%で福岡に次いでリーグで2番目に低い。ボールを保持するスタイルの川崎とは正反対のチームだが、中央攻撃や両サイドの攻撃のチームスタイル指標やシュート率は両チームとも同じような数字となっている。
そして違いがあるのはやはりカウンター。ショートカウンターの指数は川崎が50だが湘南は55、ロングカウンターに関しては川崎が39なのに対して湘南は50となっている。シュート率は指数が低い方が高くなる傾向があるので、カウンター項目は湘南の方が低くポゼッション項目は川崎の方が低くなっている。
余談だが湘南のコンパクトネスは縦幅がリーグで圧倒的に1番コンパクトでハイプレス成功率リーグはリーグ4位の数字。縦幅をコンパクトにしながらハイプレスを行うことで成功率を高めていると考えられる。

3.攻守のスタッツ

チームスタイルで見たように湘南はカウンターが多い。従って攻撃回数は125.7回でリーグ5位の数字。シュート数とチャンス構築率は川崎の方が高いもののリーグ順位は10位で、湘南も12位ということでどちらも高い数字ではない。湘南のPA進入回数は11.8回でリーグ8位の数字でPAに進入することはできている。しかしシュート成功率が5.4%と非常に低い数字でリーグワーストのためゴール数も18位となっている。

湘南はカウンターが多く攻撃回数も多いのでそれに伴い被攻撃回数も多く124.9回でリーグ14位となっている。川崎はどのスタッツでもトップハーフの数字で失点も0.9でリーグ3位の数字。一方の湘南は被シュート数などはトップハーフの数字で被PA進入回数は9.9回でリーグ4位の数字にも関わらず、被シュート成功率が11.7%でリーグワーストのため失点は1.4でリーグ16位の数字となっている。攻守どちらでも最後のシュートの部分に問題を抱えていることがわかる。

理想は実得点が期待値を上回り実失点が期待値を下回ることなので、この上のグラフだと山形になるのが好ましい。川崎は徐々に実失点が期待値を下回り続けているため山形になってきた。
その用意としてカウンターでの決定機が少なくなったことが挙げられる。大量失点したマリノス戦やセレッソ戦ではハイプレスでボールを奪われてショートカウンターを受け決定機という場面が多かった。しかしそのようなシーンが減ってきたことでこのような傾向になっていると考えられる。

一方の湘南は傾向としては谷型で最も悪い形。ただ実失点は期待値1.352とほぼ同じで、前述したことを踏まえると期待値の高いシュートシーンが多いため、シュートを決められる確率が高く期待値との差があまりないのかもしれない。問題なのは攻撃で、ゴール期待値0.985はリーグワースト2位の数字で、さらにその期待値よりも実得点が大きく下回っている。期待値の高いシュートシーンが少ない上にシュートを決め切れていないことになる。

4.得失点のプレー割合

川崎はセットプレーからの得点が7点で全得点の35%を占めている。神戸戦のようになかなかゴールを奪えなくても、セットプレーでゴールを決めることで勝利している。次に多いプレーはショートパスからで6点決めており3割を占めている。一方の湘南はクロスからが6失点で28.6%、セットプレーからが4失点で19%となっている。川崎としてはクロスからの得点は少なく、セットプレーが大きな武器になりそうだ。

湘南はクロス、こぼれ球、その他がそれぞれ2得点ずつで割合としては最も多い。その他は計算できないとして川崎が警戒すべきはクロスとこぼれ球。特にクロスに関しては川崎も4失点で最も多く失点しているプレー。これは鳥栖も狙ってきた部分でもあるし警戒する必要がある。そしてこぼれ球に関してありそうなシーンとしては、カウンターで打たれたシュートのこぼれ球を拾われること。しっかりシュートをブロックし、その後のケアもしっかり行いたい。

5.シュートエリア

川崎と湘南のシュート数にはあまり差がなくPA内とPA外の比率もほぼ同じくらいの数字だ。川崎にも言えることだが、湘南のPA外シュートはリーグ16位の数字でPA外からの積極的なシュートは少ない。一方でPA内のシュート数は6位でPA左にいたってはリーグ3位の数字だ。これはおそらくカウンターでPAに進入することが多いから。ただ前述したようにそのシュートの成功率が低く決定力に欠けているのが問題だ。そして被シュートに関しては左右差もあまりなくPA外シュートは13位でPA内シュートは8位という数字だ。

6.まとめ

湘南は前節の鳥栖同様に走れるチームでハイプレスをかけてくる。鳥栖に比べるとショートカウンターやロングカウンターの指数は低い。そして湘南は攻守ともにシュートシーンに問題を抱えている。川崎としては鳥栖戦でターンオーバーをしたため、主力選手のコンディションはある程度良いはず。となると多少オープンな展開になってシュートの打ち合いに持ち込んでも問題なさそうだ。
最後まで読んでいただきありがとうございました。

7.データ引用元


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