Overland Track in Tasmania 4
4日目 Pelion hut to Kia ora 9km about 3 hours via Mt Ossa (1617m)
今日はBig dayだ。Mt. Ossaへのサイドトリップが待っている。僕たちは本当に天気に恵まれている。これも晴れ男のJordanのお陰だろうか。彼曰くロンドンに2週間旅行でいった際全ての日が晴れだったそうだ。あのロンドンで。彼のロンドン在住の友達は彼にこれは普段のロンドンではないとても特別だと言ったそうだ。彼がいる限りこれからも天気は崩れることがないんだろうなと確信した。
Mt Ossaは標高1617mとタスマニアの中で1番高い山だ。岩肌が剥き出しの山頂近辺は天気が良くない限り行くことはできない。僕たちはMt Ossaに繋がるジャンクションにバックパックを置いて山頂を目指すのであった。一歩一歩が本当に大切で美しかった。今すぐにでも戻りたくなるような風景がそこには広がっている。様々な色を持つお花たちが登山道をより彩ってくれる。時折冷たい風が吹く中で僕たちは足を進めていく。山頂近辺になると先週降った雪がまだちらほら残っていた。
岩を手で掴みながら目指す山頂は僕にはお気にいりのスポットだ。
2時間くらいかけて僕たちは山頂に着いた。360度見渡すことができる風景をこの目にしっかりと焼き付けた。達成感と同時に母なる大地への尊敬の気持ちが溢れ出てくる。
『僕たちは生かされているのだ。』
ここでSamの話に戻ろう。この時点で彼はあと二日だ。通常なら最終日フェーリーに乗ってもあとまる二日入る。そのためその便をキャッチするためには今日僕たちがステイしようとしている場所をスキップして次の目的地に行かないといけない。僕たちは彼にもう1日旅の旅程を伸ばすように説得していた。そんな僕らをよそに彼はとても悩んでいた。フライトを逃してしまったら、新しい飛行機のチケットを買わないといけないとかきっとさまざまな不安が彼の頭をよぎっていたのだろう。せっかくの貴重な時間。めいいっぱい今を楽しもうよと僕は彼に一言かけた。
ベテランのガイドさんが横を通りかかっていた。彼に話を聞くとMt. Osaaの山頂近辺では電波が入るらしい。わずかな光がそこに見えたのだ。
そしてSamはフライトを変更する手続きを始めた。山頂近辺で始めたのだ。
彼の行動はすごく面白い。すごく不安に満ち溢れていた。そんな不安をよそに僕たちは食材などは支援すると言って彼をサポートした。
僕には時間がたくさんある。もちろん帰らないといけないという状況の中で不安になることは理解できるけど、せっかく何かの縁でここで僕たちは出会い一緒に時間を過ごしているのだ。この時間を大切に分かち合いたかった。誤解しないで欲しいのは僕は彼のキャラクターが大好きだ。
典型的な現代社会の忙しさ。NON STOP。止まることの大切さを学んだ気がする。
何かしないといけない。人それぞれ何かしらあると思おう。
だけど本当はそんなものもないんだと思う。全ては自分の頭が心を無視して何か理由をつくりだしているだけであって、ただ生きるだけでもいいのだ。ただ生かされているという言葉が正しいかもしれない。
僕は最近自分の夢と生きる情熱、そして脱力という一見相反するものの自分なりのバランスを見つけている段階に入ってきたと思っている。僕は情熱的で夢を追いかけている人。人生を謳歌している人が大好きだ。自分もその人りであルト認識している。
その中で夢に夢中になりすぎると周りを見えなくなることも多い、そこで脱力しながらうまくバランスをとる。それがすごく大切なんだと気づいた。脱力しすぎていた時期も実際にあったのは事実だけど。笑ボブマーリンの曲を良く聞いていた。笑 今でも大好きだ。
このトレイルの最中にSamは本当に変わっていった。水に入ることさえもNOと言っていた彼が何か新しい自分の快適ではない場所に足を踏み入れ流ようになっていた。
Yesということで新しい世界が広がる。彼はフライトを1日伸ばすという選択肢にYesしたことによって、かけがえのない思い出を僕たちと手に入れたのだ。何か彼から多くのことを学ぶことができた。NOで物語はそこで終わってしまう。そんなシーンをたくさん見れた時間でもあった。
旅を楽しませてくれたSuch a characterに心から感謝したい。GOOD JOB MATE!
山頂について僕たちはランチを食べた。いつものご飯にツナ缶だ。
ランチを終えたくらいにElimがピーナッツバターウイスキを差し出した。初めはなんだそれはという半信半疑のまま飲んでみた。意外にもこれが美味しい。甘味がありながらもウイスキーの強さが身体に染みる。そして山頂という素晴らしい場所での祝い酒はより特別なものにする。
Elimは香港出身の両親を持つオーストラリア人だ。彼は救急車の中で治療を行う仕事をしてこの6年間しているそうだ。
人の生死にかかわる仕事か、彼は本当に周りを良くみていて、きを配るのが上手で優しくユーモアに溢れたNICEGUYだ。
ふとした事から彼とSamを含めた3人で人種差別の話がスタートした。
これまでの経験をお互い話たり、ステレオタイプな両親の話からどのようにオーストラリアという地で育ったのかという話まですごく有意義で濃い時間と会話だった。
人種差別のテーマの時に彼から印象的な言葉が発せられた。ignoarnce『無視』だ。
人間ってどうしても自分が快適ではない環境だったり自分とは違うものに対して、目を背ける傾向にあると思う。少人数のコミニュティーで生きてきた私たち動物にとっては当たり前かもしれない。21世紀になって様々なテクノロジーが発達して、僕たちの距離は近くなった。グローバル化したのだろう。
違うバックグランドを持った人たちが近所に住んでいるのも当たり前になってきている。肌の色が違うから食べるものが違うから文化が違うから言葉が違うから無視するのではなくお互いに理解し合うことが大事だと感じた。人種は一つしかないのだから。Huma race。
僕たちはその違いを個性的なパーソナリティーとして受け入れる必要があると思う。本当に多くの人に出会ってきた。だから確信を持って言える。自分と違うから分かり合えないで終わらせるのではなく違うから新しい発見があるかもしれない。視点を大きく広げていく必要が今の現代社会には必要だとと思う。そこには嫉妬心などネガティブな要素はなく。真理の優しさや、豊かさが広がる世界がある。それはみじかな人間関係においても一緒のことだ。誰も誰かを所有することはできない。自分すら所有できていない人も世の中に入る。だからこそ受け入れる必要があるのだ。
そんなことをタスマニアの最も高い山頂で語りながら僕たちは今日の目的地を目指すためピーナッツバターウイスキーを片手に足を進めるのであった。
その晩はテント泊だ。外に荷物をおいていたので夜中にパッサムが荷物を荒らしにくるというハプニングがありながらも何とか夜はぐっすり寝むることができた。
続く。
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