#技術書典 の売り上げ報告記事をまとめてみる
結構多くの技術書典参加サークルさんが売り上げを公表していて大変参考になるのでまとめてみる。
色々な技術のチュートリアル本
このサークルの方々は個人的に知っているのだけど、本のラインナップが興味深くて、
・毎回全然分野が違う
・普段の業務とは関係なく、おそらく「いずれこのへんを仕事にしよう」という意図すらない。
・「仕事とは関係なく興味のある技術」をかじりつつ本にしていると思われる
・題材と難易度設定的には幅広い層に売れそう・・・ちゃんと売れている
・「コピペするだけで楽しめる」というコンセプトは、一見さん(ふらっとブースに立ち寄った人)にも買いやすそう
・しっかり完売
というわけで「仕事と関係ないけど興味のある技術を勉強しつつ、そこで得た知見をマネタイズしたい」と思っている自分は大いに参考にしたいビジネスモデルだ。他の人もコピペだけで再現できるように仕立てるのは結構手間暇かかりそうに感じるのだけど、そのへんどうやってるのだろう。あと興味のある技術をかじって本にするってトータルで結構な時間投資しそうだけどそうなるとやっぱり仕事に今後関係しそうな技術に寄ってしまわないのかなとか。このへん本を読んだり中の人に聞いたりしてみよう。
実績ある著者によるマニアックな掘り下げ本=売れる
初参加で500部刷ってしっかり450部売り上げててめっちゃスゲェと思ったサークルさん。AWSについて技術書を何冊も書かれている方で、その方が商業では出せないマニアックな話を徹底的に書く、というのは個人出版の企画として理想的な形ではないかと思う。
・執筆者として実績ある著者が、
・ターゲット層の広い分野で、
・商業出版社では出せないマニアックなテーマの本を書く。
→ 欲しい
書籍は1500円だが120ページもある。これが40ページとかじゃないところも圧倒的執筆力を感じる...
圧倒的な世界
売り上げ73万円。すげぇ...
と思っていたがさらに同記事では圧倒的な数字の話が並ぶ。
数字が違いすぎて一瞬どう参考にすればいいかわからないと思ったが、いずれのケースも(上のIAM本も同様だが)共通点は、「圧倒的良書」である点。いや実際に自分で中身を読んだわけじゃないのだが、「そのテーマについて勉強したいなら買って損はなさそう」的オーラを感じる。
自分の本はどれも値段に見合った価値はあると思うが、どれも圧倒的良書かというと正直その自信はない。(今のところMetal入門と実践ARKitだけはそう思える)
電子版が500冊売れてる既刊が100冊売れる
新刊が「エンジニアのためのプログラミング以外入門」で、既刊が「フリーランスを完全に理解できる本 エンジニアがフリーランスで働くための情報と知見」。どっちも売れそう。そしてiOSとか特定プラットフォームの技術書と違って、更新しなくても(しばらくは)価値が変わらない、という。
こういうエンジニア向けビジネス本/自己啓発本的な切り口の本もいつか書いてみたいものだ...
kaggleのチュートリアル本
売り上げ自体は今は有料のみの公開となっているが、部数的には↑らしい。
「機械学習」という圧倒的需要のある分野において、「機械学習をkaggleではじめるチュートリアル」というテーマ選定からして既に大成功感がある。
有料noteでも販売していて、いいねの数からいっても相当売り上げてそう。
第4版とのことで、継続的に更新している点は僕のARKit本やMetal本と同じなので、売り方の面で参考にするところは多そう。
また上に挙げた技術書典5の記事で、PDF版のみの販売についての記述もあり、紙版を出さないという選択肢は確かにあるなぁと。
商業誌も売れる
個人的にグッときたのが『(商業誌)』『完売』のところ。こういう感じ↓だったらしい。
そういうこともあるのか...家に2冊ぐらいある「達人レシピ」本を今度持っていってみよう。(そういえばBLE本はあげてしまって自分で持ってないかも...)
デザイン本(ターゲット層が広い)で700円(安い)だとめっちゃ売れそうと思ったので意外。
アレクサの本
100部完売。もっと刷っていればもっと売れたのではと思う。アレクサというテーマはキャッチーだし、この本は厚みもあっていかにも書いたくなる感じがあった。
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