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子どもへの声かけのコツ② ~何かしてほしいときは行動の形で言おう~は大人にも有効です

して欲しいことを「行動」の形で具体的に言うと伝わりやすい。このことは子どもに対してだけではなく、大人同士のやりとりにも有効です。

あるお父さんの嘆き

ある保育園で、お父さん向けの子育て講座を行ったときのことです。家事の分担についての話題の時、あるお父さんが「何をやっても妻に怒られる」と教えてくれました。そしてその話に、周りのお父さん達も「うんうん」「うちもそう」「わかる!」と強くうなづいていました。

そのお父さんの話とは……。

休日に家族で公園に行こう、ということになり、お父さんはお母さんから子どもの着替えを頼まれたそうです。

お父さんが着替えさせ、子どもがお母さんの前に行くと、

お母さん「なんで、それなの?」

お父さん「???」

お母さん「公園に行くのに、なんでそんなきれいな服を着せるの? 汚れてもいい服にしないとダメでしょ。靴下は その新しい方じゃなくて古い方でいいでしょ」

お父さん「(心の中で)それなら、これとこれを着せてって言えばいいのに!」と思いながら、やり直した……。

お互いの「当たり前」は違うもの

お母さんにしてみれば公園に行くのだから、外遊びにふさわしい服に着替えさせるのが当然と思ったのでしょう。お父さんは子どもが「これがいい」と言ったからその服にしたそうです。そして、靴下のことは何も考えていなかったとか。

これは「自分の当たり前と相手の当たり前は違う」ということが、とてもよく表れているとお話だと思います。子育てにまつわる父母のお互いへの不満、嘆きの背景に、2人の間での「前提が違う」ということはないでしょうか? そして、前提が違うこと自体は仕方のないことでもあります。「なんでダメ出しするの!?」「何で分かってくれないの!?」とイライラする前に、「そういうもの」と思って、作戦を考えた方がうまく行きそうです。

具体的に行動の形で言おう

その作戦とは、

おおざっばに頼まれごとをされた時は、具体的に行動の形で言ってもらう

何かしてほしい時は、具体的に行動の形で伝える     です。


たとえば、         「 お鍋洗って 」

  ↓

             「 お鍋と蓋も洗って 」  

また、          「 洗濯物を干して 」

                  ↓

         「 厚手の物と薄手の物を交互に干して 」   など

まとめ

コミュニケーションのズレが起こった時は、こちらの言っていることと相手が受け取ったことにズレはないか?と検証してみると良いと思います。察してもらおうと思うのは無理がある、と良い意味で諦めた方が精神衛生上も良いでしょう。してほしいことは具体的に行動の形に直すと相手に伝わりやすいです。

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