南カリフォルニア アウォード 2019

今年も 2019 年の 映画、音楽、小説などのコンテンツを振り返りたいと思います。過去のアウォード作品はこちら。

2018年 ドクター・ストレンジ(Doctor Strange)
2017年 ラ・ラ・ランド (La La Land)
2015年: キングスマン (Kingsman: The Secret Service)
2014年: インターステラー (Interstellar)
2013年: ライフ・オブ・パイ (Life of Pi)
2012年: ヒューゴーの不思議な発明 (HUGO)
2011年: インセプション (Inception)
2008年: パコと魔法の絵本
2007年: メゾン・ド・ヒミコ
2006年: クラッシュ (Crash)
2005年: エターナル・サンシャイン (Eternal Sunshine of the Spotless Mind)

まずスターウォーズ最新作「Star Wars : The Rise of Skywalker」は観ました。僕が監督だったらまず制作時点で手持ちの武器のバランスの悪さと、世界からの重圧に耐えきれなくて、ハン・ソロみたいに「Escape now, Hug later」かなんか適当なことを言って間違いなく逃げ出すと思う。とにかくよく完成させたなと、そんな感想です。すごく良く出来てる。
でも少し振り返って、これまで、我々はスター・ウォーズに何を観て、何に興奮してきたのか考えてみた。Episode 6 のネタバレになるので、まだ観てない人は読まないで欲しいんだけど、僕等はこれまでの Episode 1 から 6 でスカイウォーカー一族の心の中のダークサイドとの戦いを観てきた。怒りによって限界を超えた力が発揮できそうというのは、実体験としてみんなが持ってる認識でもある。ルーク・スカイウォーカーの父親は超パワフルなダークサイドの権化であり、ダークサイドエナジーが遺伝するのであればルークもやばいとみんなが思ったわけ。ルークをジェダイの騎士として育成するのはやばいんじゃないかと思わせておいて、さらに怒りによるダークサイドパワーを一度は覚醒させておいて、それでいて巨悪に取り込まれなかったことに安堵したのであった。そして最後はダークサイドの権化、ダース・ベイダーの息子への愛情が全てに勝つのである。白と黒を巡る限界を超えた戦いの熱さと、家族愛の物語に少なくとも僕は興奮したのだった。

カイロ・レンは非常に魅力的なキャラクターで、素晴らしいと思うんだけど、何に一体怒っているのか。なぜカイロと戦っているのか。だっていくらレイアの血を引くといってもハン・ソロの息子だよね。「Hug later」だよね。と思わずにいられなかった。Episode 7 から 9 で描くストーリーの芯が最初から無く、展開を他人任せにして始めてしまったのが痛恨であったと感じました。

エンドゲーム「Avengers : Endgame」も素晴らしい幕切れだったと思います。ロバートダウニーJr がアイアンマンで良かった。

アラジン「Aladdin」とライオンキング「The Lion King」も良かった。アラジンは何度観ても飽きません。ただし、ジャスミン姫が強く、聡明で可愛くて、とんでもなく魅力的な人柄であるのだけど、人に少し優しいだけの理由でアラジンに惚れるだろうか。という謎は、ドラえもんにおいて、しずかちゃんがのび太と結婚する謎ケースと合わせて今後考察の必要があるでしょう。

スパイダーバース「Spider-Man: Into the Spider-Verse」も好きです。なんというセンスの良さ、こんな映像を作れるなんてソニー・ピクチャーズはどんな才能の集まりなんでしょう。

しかし、全てを抑えて2019年に観た映画で一番素晴らしかったのは間違いなく「万引き家族」であります。2018年の映画だという噂ですが、飛び抜けて印象に残っているので仕方ありません。

2019年のベスト映画「万引き家族」

カンヌ国際映画祭でパルムドールを受賞しているみたいなので、南カリフォルニア賞と合わせて2冠達成ですね。すでに良さは語り尽くされているようなのですが、映画を観て、丁寧で細かい映像描写に心を動かされました。演じている皆さんの演技も素晴らしかった。映画の良さってこういう映画を観ることにあるんだと思いながら観ていました。

2019年のベスト音楽「Choke/I DONT KNOW HOW BUT THEY FOUND ME」

音楽は相変わらず Alternative Rock ばかり聞いていますが、ベストは Choke という曲を選びたい。僕はこのバンドのことはほとんど知らないけど、謎の格好良さがあります。2019年、一年間よく聞いた曲を残しておきます。この10曲のループだけでしばらく生きていけます。
Good / TWIN XL
Sunroof / courtship
Turn the Light / Karen O & Danger Mouse
On the 5 / Winnetka Bowling League
Typical Story / Hobo Johnson
Crazy / Gnarls Barkley
Might Be Right / White Reaper
Wish I Knew You / The Revivalists
Feel Good Inc. / Gorillaz

まだ行くかどうか分からないけど、2020年の4月にある、最大級の音楽フェスティバルと言われている Coachella Valley Music and Arts Festival のチケットを買ってしまいました。行くかどうか迷っているのは、発表されたラインナップで知っているアーティストがほとんどいなかったからです。でも、一度は行ってみたい。

2019年のベスト小説「死の淵を見た男」

小説ではないのですが、福島第一原発事故直後の戦場を戦い抜いた男たちのドキュメンタリーが圧巻でした。我々がテレビで見ていた原発の危機のまさに真っ只中で、死を覚悟して危険に向き合っていた人たちがいたということを知りました。後少しで原発の連鎖爆発で東京も含めた東日本全体を失ってしまうところだった。間一髪でした。安全神話を過信した関係者には怒りを覚えるし、声を上げなかった我々にも責任がある。我々には原発を運用する資格など、もうないのではないか。ただ、現場で戦った皆様には頭が下がります。

あとは一年間を通してスプラトゥーン2 を存分に戦いました。先日、長男とサシで戦ったところ、あっさりと負けてしまいました。何度戦っても勝てませんでした。今年も修行を続けます。

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