社会的MPの話

人には社会的MPというものがある。
過去に書いた記事にも何回かこの単語が出ているが、読んで字の如く、社会的に消費するマジックポイントの事だ。

マジックポイント自体、普段ロールプレイングゲームを遊んでいない方には馴染みのない言葉かもしれないが、そういうゲームには基本的に物理的な体力であるヒットポイント(HP)とは別に、魔法や技を使うための数値をマジックポイント(MP)が存在する。

HPが減ればキャラクターは命を落としたり行動不能になったりするが、MPが減っても魔法などが使えないだけで戦力は減るが別に行動不能になる訳ではない。

社会的MPというものは魔法が使える訳ではないが、人間社会で生活するにあたって、人と接したり仕事で行わなければならない業務を行ったりする事で消費するポイントというものが人には存在していると私は思っている。

ゲームの世界同様、社会的MPが減ったとて物理的に命を落とすわけではない。ただ、それが減るだけで社会生活が困難になっていく。
分かりやすく言えば動く気力がなくなる。

私なんかは常に社会的MPが擦り減っていく。所謂スリップダメージというものだ。朝起きて会社に向かわなければというだけで社会的MPが1/2も減ってしまう。出勤中も消費し続ける一方だし、業務の中でクライアントと会話をする場合は更に減りが早くなる。
同僚や上司と話すだけでも減るし。

性分上、どうしても気を遣ってしまう。相手の機嫌や感情を常に窺ってしまうし、業務もヘマしたらどうしようみたいな不安も常に持っている。
オフィスの電話が鳴るだけで自分宛なんじゃないかとビビるしね。

そんなこんなで、家に帰る頃には精神的にクタクタになっている。マジで社会生活に向いてないんだな。私は。

社会的MPが減る要因は何も会社での出来事だけではない。
ごく親しい友人などでもない限り、人と話すだけでも減る。個人的にはやはり人とコミュニケーションを取る事が一番消費する要因なのかもしれない。

だって極力人と関わりたくないもん。



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