おっさんの鼻息が集中力をそいできた話

なんか今日ふと思い出した。
半年程前、会社が推奨する資格試験を受けた際の話。
試験会場で受付を済まし、指定された席に着く。

もうなんか、椅子に座った瞬間に違和感に気付いた。
右斜め後ろのおっさんの鼻息が荒すぎるのだ。
常に「ンフー、ンフー」というけたたましい音がおっさんの席を中心として響いていく。

試験開始前に監督の方がルールを説明するがそれどころではなかった。私は音に関して滅茶苦茶神経質なタイプなのでその時点で気が散っていたし、正直その時点でパフォーマンスが1/2以下に下がってしまい世にも珍しい鼻息デバフという状態異常にかかってしまっていた。

試験は2時間30分もある長丁場なもので、その分問題数も全200問と多く、時間を要して解いていく問題も少なくない。
且つ内容は1部と2部に分かれており、それぞれ100問ずつ設問されている。同試験であれど部門によって内容が全く違ったりするので時間配分も考えて解いていかなければならない。

そんな条件下なのでかなりの集中力と神経を注いで臨まなければならないが、鼻息デバフにかかってしまってはどうしようもない。
結果として1部の問題に2時間近く時間を要してしまい、残りの30分ほどで2部を解く羽目に。

もう最後は問題文も碌に読まず当て勘でマークシートを次々と塗りつぶしていき、なんとか全問回答を記入する事はできた。しかし試験後の私は呆然とする他なかった。どうすれば良かったの?

おっさんだって人間だ。当然人権というものが日本国憲法によって保障されている。スタッフの方に「集中ができないので席を移動させてください」とも言えるわけがないし、私が直接おっさんに文句を言った所でおっさんからしたら「鼻息が荒い」とか言われも生理的にそういう吐息になってるんだから仕方がないだろという話だし。かといって自分が我慢すれば良いというレベルではなかった。
多様性が問われているこの時代、自分にとって何が正解だったのかわからないまま帰路を辿った。

結果は言わずもがな。
当試験は1部2部それぞれ75%以上正解しなければ合格とはならず、時間をかけて解いた1部は合格ラインを達していたものの、2部はボロボロだった。自分の勉強不足というのもあるだろうが、にしてもデバフ喰らうのはしょうがなくないすか?

おっさんの事を否定したくはない。でも自分のせいにもしたくない。
もう地震とか火事に巻き込まれたと思うしかないんだろうな。


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