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コラム・住職の方丈記5 ~ ノーベル賞受賞者の真鍋さんに学ぶ「若さの秘訣」

先日10月5日に今年のノーベル賞が発表され、アメリカ・プリンストン大学上級研究員の真鍋淑郎さんが、気候変動の予測に関する研究で物理学賞を受賞されました。

真鍋さんは現在アメリカ在住ですが、1931年愛媛県生まれで90歳とのこと。

90歳で現役の研究者というのはすごいことだと思いましたが、受賞発表後のインタビューや記者会見で語っている様子はとても若々しく、またその内容は研究者ではないわたしたちにとっても人生の学びになるものでした。

60年の長きにわたり研究を続けていれば大変なこともあったでしょうが、

「最も面白いのは好奇心に基づいた研究だ。わたしは気候変動の研究を本当に楽しいと思ってやってきた」と語っています。(朝日新聞デジタル10月6日)

またインタビューでは「研究の醍醐味は好奇心」だとも。
https://www.youtube.com/watch?v=KW9VT76lr10&list=TLPQMDYxMDIwMjHBcdFnyOVYDw&index=2


真鍋さんが語っているのを聞いていて思ったのは、
・人が”生き生きと”生きるのに年齢は関係ない
・好奇心は人を生き生きとさせる
ということです。

実際、90歳の真鍋さんを前にしたら「自分はもう年だから…」という言い訳は(90歳以下の人は)使えませんよね。

また好奇心を大切に研究を続けてきた結果ノーベル賞を受賞したのですから、好奇心を大切にするという言葉にも説得力があります。

これは研究者だけでなく、ふつうに暮らしているわたしたちにとっても大切なことで、好奇心が人を「生き生きさせる」ということは、ふだんわたしたちも感じていることです。

斜に構えることなく子供のように素直に見聞きすることで「なぜ、どうして?」と興味関心がわいてくるのでしょう。年齢に関係なく生き生きと暮らす秘訣は好奇心にありそうです。

さて、もう一つ真鍋さんの会見で印象的だったのは、奥さんの長年のサポートへの感謝です。

どんなことでも、不足していることや出来ないことに目を向けると不平不満になりますが、満たされていることや出来ていること(その多くは当たり前のことなので気づきにくいものです)に目を向けることで、感謝の気持ちが生まれ、人は幸福を感じることが出来るものです。

211007 稔りの有明山1-s

真鍋さんの語るところを見ていて、生き生きと幸せに生きる秘訣は、「好奇心」と「感謝」なんだろうなぁと思いました。


追記:「好奇心」について調べていたら、国立長寿医療研究センター…このような機関があることも初めて知りましたが…そのHPには「好奇心旺盛に過ごすことの重要性」というコラムがありました。
https://www.ncgg.go.jp/ri/lab/cgss/department/ep/topics/12.html


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