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令和元旦に振り返る、超個人的昭和のジャパニーズロック名盤

 令和になりましたね。元号の変わる瞬間はちょうど「サイバージャパネスク」の生放送中で、タイミングよく乾杯とともに‘元号越し’を迎えることができました。

 そんな中、目が覚めたら衝撃のニュースが。あのスターリンの遠藤ミチロウ氏が亡くなられたなんて。

 スターリンの前にパンク無し、スターリンの後にパンク無し。二十歳前後の一番とんがってる頃にスターリンを聞けてよかった。逆に、以後続々とシーンに出てきたパンクと呼ばれるバンドを聞いても、まったくパンクに聞こえないという弊害も。

 浪人中に過ごした若竹荘(受験生だけの寮のような下宿)の、机とベッドしかない殺風景な部屋で、寝る前にひとりヘッドフォンで繰り返し聴いてた日々を思い出すぜ。

 80年代も遠くなりにけり。

 そんなわけで、思春期から青春期にかけて何度も何度も聞いていた日本のロックアルバムを振り返ってみたい。
 
甲斐バンド「英雄と悪漢」「ガラスの動物園」
中学から高校の頃は甲斐バンドと中島みゆきにどっぷり。全アルバムを聴きこんだ中から、特にリピートしてたのは初期のこの2枚。
 
The MODS「NEWS BEAT」
高校からはMODSとARBにどっぷり。なんといってもアルバム冒頭のスピード感が快感。
 
ARB「トラブル中毒」
田中一郎時代の集大成にして最高傑作。詞・曲・アレンジともに、シンプルなロックバンドがやれる限界のクオリティーがここにあると思う。
 
小山卓治「NG!」「ひまわり」
子供の頃から、歌謡曲を聞くときでもどっちかというと歌詞を重要視してきて、特にロックを意識した時には‘歌詞のリアリティー’が大事だと思ってるんだけど、その意味でこの2枚のアルバムは衝撃的。ひとりの部屋で聴く「ひまわり」は、とてつもなく感動的。
 
The Street Sliders「夢遊病」「天使たち」
いや、確かに初期の「がんじがらめ」も「JAG OUT」も大好きなんだけど、この2枚がなかったら、あんなにもスライダーズに夢中になってたかどうか。楽曲単位で言えば、「Angel Duster」は生涯で一番聴いた曲になると思う。
 
仲井戸麗市「The 仲井戸麗市 Book」
これもよく聴いた。一時期、これと前述の「夢遊病」ばっかり毎日聴いてた。本来の僕のギタースタイルは、このアルバムが一番近いと思う。
 
ザ・スターリン「STOP JAP」「虫」
レコード屋で「虫」を見つけて、ジャケット裏の歌詞の短さに驚いたものです。聞いてみてさらに驚愕。なんじゃこりゃ。続けて聴いた「STOP JAP」は、もう少し曲がちゃんと成立していて、パンクでシュールなのに美しい。あの時期に聞けてよかった。
 
ショコラータ「ショコラータ」
どれだけの人がご存知だろうか。ミュートマJAPANで見た「黒い月のニーナ」に惹かれて買ったら、一発で夢中。これも毎日聴いたぞ。こんな世界観は、そりゃこれ1枚で終わってしまうでしょう。完成度高すぎ。
 
PSY’s「Different View」
のちに無事にブレイクする彼らのデビューアルバム。打ち込みのチープさを逆手にとって、歌の上手さを武器にデジタルとアナログが融合したキッチュなポップになってます。当然ながら売れて音も良くなってくると普通のポップスになって、この良さが無くなるので、これはとても貴重。「Paper Love」が特に好き。
 
BOOWY「Just A Hero」
確かに歌詞の意味はよくわからないのが多いけど、ほんとにカッコいいと思う。特にこのアルバムは、伝えたい世界観が凝ったサウンドで表現されていて、BOOWYで1番の名盤だと思うな。
 
中島みゆき「36.5℃」
バブル全盛期直前に、すでにバブルの闇が超ド派手なサウンドで描かれてるのよね。冒頭3曲(特に2と3)のリアリティーは、まるで喉元にナイフを突きつけられてるみたい。
 
 
時代の流れの中で、ややもすると埋もれてしまいそうなアルバムたちですが、80年代ロックに思い入れや興味のある人はぜひ一聴を。


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