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「雲と水のような人の話」

「雲と水のような人の話」

私の小さな頃、
実家の近くに、雲水のお坊さんがよく托鉢にきていた。
雲水さんというのは、
禅宗の若い修行中のお坊さんのことだ。
修行の一環として、京都市内をお経を唱えながら練り歩く。
あたかも行雲流水のように一ヵ所にとどまらずに修行していく
その在り方をいった言葉らしい。
「おー」という声は太くて、
列になって歩かれる姿は美しい、ということが
私の小さな時の記憶。

遠くから、いい声で「お~~~」

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「章の終わりと絶対座標」

「章の終わりと絶対座標」

人に吐かれた言葉がなくならない時がある。
その人自身のことは、とっくに許しているのだけれど、
言葉だけが消滅せずに、
ずっと心の中にオリのようにしずんで、
トラブルがあるときにいつもかき回されて、浮上してくる。
先日まで澄みきって見えていた未来が、
今は濁って未来が見えない。

もはや違うコップを用意して、
違うコップに新しく新しい水をいれはじめたくなる。

狂おしいほどに、生きたいという気持ちが

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