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総合型選抜・学校推薦型選抜対策⑧(プレゼンテーション対策)

 大学入試でも総合型選抜(旧・AO入試)や学校推薦型選抜(旧・推薦入試)では、面接試験がほぼ必須です。そのなかでも「プレゼンテーション」を課す大学が増えました。この記事では、大学入試で求められるプレゼンテーションについて、重要なポイントをまとめました。

1)プレゼンテーションでの評価

 プレゼンテーションとは、直訳すれば「提案」です。相手に対して自分の考えを示すことです。それゆえ、「面接試験=プレゼンテーション」とも言えそうですが、大学入試で求められるプレゼンテーションとは、「複数の面接官に対する口頭での発表」を指す場合が多いようです。
 なお、発表を求められる内容は、主に大学で学びたいことについてです。このように自分の考えを試験官の面前で発表するわけですから、面接の基本である
 「言語メッセージ」と「非言語メッセージ」の双方の効果的な伝達を意識しましょう。

2)プレゼン内容をつくる(ULTRA®)

 まず、発表内容をつくる段階では、大学の学部で研究できることを踏まえたうえで(Understand 理解)、自分が取り組みたい問題をその根拠とともに明らかにし(Logic 論理づくり)、発表の順序を整え(TRimming 整理)、実際にプレゼンテーションに望むのです(Action 表現)。
 表現の段階では、発表内容(言語メッセージ)だけでなく、表情、姿勢、動作、声のトーン(非言語メッセージ)などにも気を配り、より効果的に伝えましょう。

※言語情報はメインの主張を前面に
 発表内容については、面接の基本のとおり、論理性、具体性を重視し、以下のように組み立てましょう。発表する順序も、まず主張から提示し、次に根拠、そして具体例といったものに構成しておきましょう。
 例えば、大学では電子投票による直接民主制(eデモクラシー)を研究したいとします。eデモクラシーとは、政治家が議会で法案の決議をするのではなく、国民が直接、インターネットを経由して法案の決議をする政治の仕組みです。そこで、次のように話を組み立てます。根拠を多角的に探ると説得力があります。
「私が研究したいことは、eデモクラシーです。高校の政治経済の先生からその話を聞き、 本格的に調べて興味を持ちました。eデモクラシーは、在の間接民主制、つまり代議制にないメリットがあると思うのです(主張)。
 第一に、国民の意見がストレートに行政に反映されます。政党政治ですと、党の派閥の意見に従わなければならないため、選挙区で公約したことを国会決議において平気で裏切る政治家が横行します(根拠1)。
 第二に、一回の選挙のたびに莫大なコストがかかるので、これを節減できます(根拠2)。
 実際に、昨年の法案改正で、私が住んでいる選挙区から立候補し、トップ当選した政治家は法改正に反対していました。しかし、党利党略により国会では、賛成票を投じていたのです。
 これでは数万票がむだになります(具体例1)。また、選挙費用に関しても……(具体例2)」

※視覚効果(ビジュアルエイド)にも配慮
 なお、多くの大学入試のプレゼンテーションでは、パソコンやプロジェクター(光で文字や映像を映し出す機械)の使用や図を描いた模造紙の持参による説明が許されています。「百聞は一見にしかず」という格言もあるように、やはり視覚に訴えることはとても有効です。そこで、もしこのような機器、用具の使用を認められているのなら、積極的に活用してみましょう。
 言葉で示すよりも図を見せた方がわかりやすいケースは多々あります。なお、このような視覚効果をビジュアルエイドといいます。

3)立ち居振る舞いへの配慮も大切

※身振りや手振りにも気を配る
 さらに、話の内容に合わせて身振りや手振りを入れると効果的です。数字を示すときは、指を立てる。大きさを表すときは両手を広げ、小ささを表すときは、両手や指を狭める。こうした工夫が、より面接官にあなたの意図を浸透させます。

※声は大きくメリハリをきかせて
 また、これも面接の基本ですが、声のトーンにも気を配ります。多くの人が聞いていますので、大きな声ではっきりと発表しましょう。さらに、重要なところはゆっくり低く話したり、繰り返したりして強調すると印象に残ります。なお、関心が反れないように、面接官たち一人一人の顔を見て話すことも重要です。

ヘルメスゼミ®について

 なお、クロイワ正一が主宰する総合型選抜・学校推薦型選抜対策のオンライン個別指導専門塾・ヘルメスゼミ®では、面接対策指導も行っていますので、興味のある方は、下記の公式サイトをご覧ください。
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