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ボランティアに行ってきた話

おはようございます、こんにちは、こんばんは。先日、ボランティアに行って来ました。お米や缶詰、お菓子など入った袋を一袋お渡しするのとお困りごとの相談。私は街頭に立って道案内をする係をやってきました。ボランティアなのでお金をもらえる事でもないし、道案内をするのも一時間で2〜3人なので、あまり仕事も多くない。当日の朝、ボランティア活動の話を聞いて、行こうかなぁと思い、行きますと返事してました。以前に寄付やボランティアは余裕のある人がやればいいと誰かから聞きました。この言葉が呪いの言葉のように結構引っかかっていて、余裕があるからこそ、寄付やボランティアできるよなぁ。また、余裕がない人だって寄付をしている人だっているよな、とか考えたり。まぁ、お金はもらえないし、外は凄く寒いし、知ってる人いないし、時間の無駄なのかもしれない。

どう考えるか。現場に到着するまでの間、いくつか考えました。

①奉仕として取り組む
何も考えず、人々のために尽くす。

②参加しない
やってられるか、と行かない。

③やってみる
自分で言葉にできるまで、やってみる。

人間なので①と③が入り混じりながら、時々②が入り込んでいるうちに最寄り駅に着きました。

最寄り駅から歩いて3分程の所に事務所があって、事務所で生活相談と食料支援を行っていました。食料支援は30袋程用意されていて、袋の中には、お米やパスタ、ふりかけ、缶詰が入っていて、それを配る。さらに相談事があれば、生活相談や弁護士の先生もいて、法的な相談も出来ます。私は最寄り駅で道案内をしていました。

「食料の無料配布していまーす」と街行く人に声をかけていると、トラックで焼き芋を売っているおじさんから

「頑張ってるな!俺たちも同じようなもんや」

何が"同じ"だったのかはちょっとわかりませんでしたが、焼き芋屋さんのおじさんが言うのであれば同じでしょう。「ありがとうございます!」とお返事して焼き芋屋さんを見送りました。

事務所に戻ると山ほどあった食料支援の袋がなくなっていて、事務所には何人かの方が相談されていました。2時間程の活動でしたが、相談も何件か受けていたようで、コロナの影響で事業が上手くいかなくなった方、介護の問題で悩んでいる方。全てを聞くことはできませんでしたが、おおよその話を聞けました。

さて、今回のボランティアの答えとしては、答えなどあるかぁー、でした。

食料支援には自分よりもっと若い年齢に見える方も食料をもらいに来ていたり、相談ごともどうやって解決するんだろう、と糸口が見つからない相談もありました。自分の言葉に出来たかというと全く出来ていません。そもそも自分の言葉にする必要はあるのかもありますし、自分に余裕があるないに関わらず、困っている人がいるという事実は変わらないなと思いました。余裕のある人、余裕のない人、全てひっくるめて社会は存在していて、困っている人や困ってない人もいる。奉仕に取り組む精神がある人もない人もいて、ボランティアをやっている人にも奉仕の精神でやっていない人もいるのではないか、と自分の行動を思い出しながら、自分のような人もいるのではないか、という仮説も生まれました。ボランティアという言葉を聞いて、正義がいきなり振りかざされている感って、少なからずあるなと思いました。ボランティア=正義で、それに取り組む人は正義で、奉仕の精神凄いって思われますよね。自分には出来ないことを背負って行動しているところ。だから尊敬されたりすると思うんです。

コロナ禍の不安もまだあるご時世、気温も下がってきた今もボランティアに取り組んでいる方には本当に尊敬します。自分はまだまだだなぁ、と思ってしまうこともあります。以前、高校生と話す機会があり、自分が聞いた話だと内申点でボランティアの経験も評価されることもあるそうです。これもこれで議論になりそうですが、以前に観た映画「ブックスマート 卒業前夜のパーティーデビュー」では、学業の他に高校時代に何に取り組んだかが学業の成績と同じくらい、それ以上の評価の対象になる描写もありました。ボランティアや奉仕活動は、自分の意思で取り組むものと思っていますが、評価の対象になってしまうとどうなんだろうと疑問に思うこともありますし、自分の意思で取り組むもので、評価に繋がってしまうと本来の目的とはまた違うことになってしまうのか。

一方で、世間からすっかり忘れ去られた芸人さんの闇営業。闇営業の始末として、謹慎期間にボランティアや奉仕活動に取り組んでいた芸人さんもいました。禊ぎの一つとしての意味合いのボランティアもあり懲罰までとはいかないけれど、禊ぎの一つのボランティア。奉仕と禊ぎ、賞賛と懲罰。ボランティアという言葉を聞いて色々な印象を持つ人が多い、定義がふわっとしているからこそ、"余裕のある人がやればいい"という呪いにかかってしまっているのではないか。

また、ボランティアしに行くかなぁ、何か見つかるかな。

最後まで読んでいただきありがとうございました。それでは、また

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