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ダブルワーク開始!

ホテルの寮からは少しだけ海が見えた。
関東の山育ちである私には素敵すぎてもはや違和感でしかないくらい素敵だった()
自分の部屋から海が見えるなんて。。。

もちろん職場もしっかりオーシャンビュー。
人生って何が起こるかわかんねーな。
(自分の意志でここに来てるんだけど)


しかし、
もう、ものすごい湿度。
油断すると何もかもすぐカビる。
あと、虫がすげぇいる。
アリと蜘蛛とヤモリは、無限に出てくる。
たぶん知らないうちにアリは食べてると思う。
置いてた食べ物とかについてたりして。

職場だとムカデは毎日見かける。
1日1匹は駆除してた。
あとカニが侵入してきたり、
エントランスにハブが訪ねてきたことも。

部屋も職場もそういう理由から、冷房かドライをフル稼働させている。
節電よりも、湿度から建物を守る方が大事、という概念。
オーシャンビューの暮らしは、
湿度と虫との戦いなのだ。


さて、安すぎる給料を補填すべく、
そしてホテルの敷地内で完結してしまう日々を脱しようと、
島にあるリネン工場でバイトを始めた私。
ホテルのタオルなんかをクリーニングしてる工場。

本業のスパは13:00からなので、
午前中の3時間、だいたい週に4日ほどそこで働いた。
ロボットのようにタオルやパジャマを畳み続ける仕事なんだけど、
単純作業って意外と気分転換になって楽しかった。

体力的にはけっこうきつかったけれど、
ここで得たのはお金だけではなかった。
そこには島の人との交流があった。
私が足りないと感じていたものがあったのだ。
地元の人と仲良くなりたかったのだ。

工場の人たちはめちゃくちゃ親切だった。
島の情報をたくさん教えてくれる。
言葉、文化、人、時には下世話な噂話も、、。

お祭りやイベントがあるとバイト休んでそっちに行きなさいと言ってくれる。
配達も手伝うようになってからは島内の道もだいぶ覚えた。
ここでバイトを始めてから、
島に住んでる感をすごく感じられるようになったのだ。

島の人って基本人見知りな人が多いけど、
一度こちらから心を開けば本当によくしてくれる。
島の人は島に誇りを持っているから、
こちらが興味を持てばなんでも教えてくれる。
ガイドブックに載ってる情報なんか薄っぺらいんだなーって思える。
尊い。かけがえのない出会いだ。

つづく

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