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本は読まずに“積ん読”歓迎!? (株)ショーケース エンジニア・飯嶋渉のインプット方法

世界中で需要が高まっていると言われるエンジニア。次々に新しい技術が生まれるなかで、エンジニアとして自分自身をアップデートし続けることは容易ではないように感じる。
そこで今回は、(株)ショーケースのエンジニア・飯嶋渉(いいじま・わたる)さんに、日々のインプットについてお話を伺った。

インタビュアー:本日は、エンジニアの飯嶋さんに日々のインプット方法についてお話を伺いたく思います。よろしくお願いします。

飯嶋:よろしくお願いします。

インタビュアー:エンジニアの方って、普段から技術書をたくさん読まれていたり、エンジニア同士で交流会を開かれたりなど、勉強熱心なイメージがあります。正直、大変そうだなと感じるのですが、実際はどう感じていらっしゃいますか?

飯嶋:僕としては、特に勉強しているという感覚は持っていないかもしれません。好きなことの延長線上で、“たまたまインプットをしている”というスタンスです。逆に、勉強と意識してしまうと、急にできなくなってしまうんですよね。僕はもともと営業職としてキャリアをスタートしていて、開発は趣味でやっていました。ショーケースへ入社するに当たってエンジニアへとキャリアチェンジしましたが、今でも趣味で開発していた時の“好き”という気持ちを大切にしています。“好き”という感情は、ゼロから物事に取り組む上での大きな力だと思うので、どんな時も好奇心を損なわないようにすることは重要だと感じています。

インタビュアー:そうなんですね。では、日々のインプットでは“楽しい!”という感覚だけで、“しんどい”気持ちは全くないのですか?

飯嶋:たしかに、楽しいだけではないかもしれません。“焦り”もあるかもしれませんね。毎日ニュースをチェックしていないと、世の中に取り残されてしまうような気持ちになることはあります。

インタビュアー:それは、エンジニアに関連するニュースですか?

飯嶋:それももちろんですが、最近の流行り全般をできるだけ追っていないと不安になります。エンジニアの世界だけではないと思いますが、1年前のことがすぐに過去になってしまう世の中なので、常にキャッチアップする意識は持つようにしています。

本は読まずに“積ん読”でもOK!?

インタビュアー:ニュースをチェックする以外に、何かインプットとして日々されていることはありますか?

飯嶋:本はたくさん買いますね。仕事に関連する技術書はもちろん、エンジニアとしての古典的な書籍や、最近の流行りの本などいろいろと買い漁ります。平均して、月に2冊以上は買っていると思います。

インタビュアー:やはり、本ですか。でも、日々の業務も忙しいなか、プライベートでやりたいこともあるでしょうし、本を読む時間を確保するのって難しくないですか?

飯嶋:そうですね。だいたい読まずに平積みにして、いわゆる“積ん読”状態になっていることが多いです(笑)。

インタビュアー:え!? それでも、また翌月に新しい本を買うんですか!?

飯嶋:はい(笑)。でも、僕は実は“積ん読”歓迎派なんです。積まないより、積んでおいた方がいいと思っています。

インタビュアー:なるほど。

飯嶋:積んでおけば、少なくとも本のタイトルは目に入ってきますよね。そういう無意識に近いインプットも、知らないうちに自分の糧になっていると思っています。これは、僕がいつも心がけていることなのですが、新刊が出たらまずはタイトルと目次を見て、どういう分野や単語が流行っているのかをチェックするようにしています。これを何冊も続けていると、高い頻度で使用されているキーワードや世の中の傾向などが見えてきて、流れを掴むことができるんです。それによって、自分が新しく取り組むべきことが見えてきたりもします。

インタビュアー:本の中身を読まずにインプットをされているということですか…!

飯嶋:そうですね。あとは、著者のブログをチェックするなどして、どういう意図や経緯で本を出版したのかを探ったりもします。本は、中身を読むことで得られることもたくさんありますが、中身以外の要素からインプットへ繋がることも意外と多いんです。

インタビュアー:そういうインプットの仕方もあるのですね。“積ん読”って、罪悪感が生まれて心苦しかったのですが、これからは胸を張って“積ん読”できそうです(笑)。


これからのエンジニアに必要なアウトプットとは

インタビュアー:今日は主にインプットについて伺いましたが、最後にアウトプットについても伺いたく思います。

飯嶋:そうですね。仕事という意味でのアウトプットに加え、これからは“発信”やそこから繋がる“セルフブランディング”も非常に重要になってくると個人的には思います。

インタビュアー:飯嶋さんが今されている発信には、どのようなものがありますか?

飯嶋:そうですね。同僚とハッカソンに参加したり、参加者を募って技術雑誌を作ってコミケで販売したり、4月からは週に2回、技術ブログも書き始めました。自分としては、まだまだ十分な発信量ではないのですが、楽しむ気持ちを大切にしながら、できることを続けています。
それから、社内向けに時々ポッドキャストの配信もしています。同僚と一緒に立ち上げて、エンジニア向けの話をしたり、社員をゲストに呼んでインタビューなどをしています。

インタビュアー:もはや、エンジニアだけでなく、社内広報的な視点も加わっていますね。

飯嶋:でも、そんなに“会社のため”と気負わないようにしています(笑)。何か少しでも会社に還元できるコンテンツになれば、というくらいの気軽なスタンスでやっていますね。

インタビュアー:先ほどの“積ん読”の話もそうですが、飯嶋さんは枠にとらわれないというか、かなり自由な発想の持ち主なのですね。

飯嶋:ありがとうございます。でも、僕は自分のことを“スーパー普通人間”だと思っています。自分の中には、常に平均的なマジョリティの思考を持っています。これを特技と言えるかはわかりませんが、感覚として、世間一般の大多数の人が“こっち”だと思う方向がわかるんです。そういう意味で、流行りや傾向を捉えるのが得意なのかもしれません。

インタビュアー:“積ん読”効果もあるのかもしれませんね(笑)。“普通”という感覚を自分の強みと思えるって、とても素敵だと思います。これって、マーケットを読む力にも通じますよね。

飯嶋:そうですね。日々“積ん読”しつつ、世間のマーケティングをしている部分はあると思います。そういったなかで、普通な感覚を養っているのかもしれません。行動は普通じゃないかもしれないですけど(笑)。

インタビュアー:普通をわかった上で、どう行動するかを選ぶのは自分自身ですもんね。

飯嶋:そうですね。普通を知った上で、普通じゃない行動ができるように心がけたいです。

インタビュアー:今日は、インタビューを通して新しいインプット方法、そしてこれからのアウトプットについて知ることができました。ありがとうございました。

飯嶋:ありがとうございました。

■プロフィール
飯嶋渉(いいじま・わたる)
株式会社ショーケース クリエイティブ・スタジオ / エンジニア。2013年入社。営業からエンジニアへキャリアチェンジ。営業と制作の両者の視点を持てることで、現場における調整を得意とする。
iOS / AWS / Firebase / Deep Learning を中心とした技術発信をするブログ「omuriceman's blog」 https://omuriceman.hatenablog.com/
飯嶋さんのショーケースでの仕事内容や入社経緯など、仕事に関するインタビューはこちら↓
https://recruit.showcase-tv.com/interview/detail09.html

文/坪井安奈

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