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シリーズ北海道2.バイクツーリング①ツーリングのおきて

北海道で2ヶ月働きながら、休みのときや空き時間にバイクで出かけていた。
もともとバイクが好きだったわけではなく、仲間内でバイクツーリングとかするときに仲間外れにされるわけにはいかない、と免許を頑張ってとったのだった。小型免許なのは、中型の免許取得に自信がなかったから。中型も大型も欲しくなれば、また教習所に行けば良いだけだし。
なので国産車へのこだわりも特になく、ただせっかく小型とはいえ二輪の免許を取得したので、原付っぽいスクーターではなくまたがって乗るタイプのバイクが欲しかった。そこで白羽の矢がたったのが、わたしの愛車・五羊(WUYANG)のCG125だ。ホンダとの合同会社とはいえ中国の輸入車なので、あまり日本では見ない。

レトロで可愛い見た目でしょう。なにより値段がとても良い。国産車は本当に可愛くないからな、値段が。

買ってから2年が経っていたが、走行距離は1500mほどで、定期メンテナンスに行くと走っていなさに毎度驚かれていた。車の免許をとったときもそうだったが、運転に気を張るのがかなりストレスなので、乗り慣れるまでが鬼門なのだ。

そんな状態でよく北海道に行こうと思ったね、と言われることもあるが、むしろ北海道で足がないと困るじゃないか。たったひとりの知り合いを頼って、見知らぬ土地に行くのだから。
バイクか歩くかしか選択肢がなければ、遠出はバイクで行くしかない。
しかも、バイクと相性の良い北海道。
大阪でバイクに乗る気がでないのは、ごみごみしていて信号が多いことも理由にあるが、北海道ではその心配はない。結果として、北海道での2か月で、大阪での2年の走行距離の約2倍の距離を走った。環境って大事だ。
北海道は、4時間走るともう300㎞になるくらい停止することがない。もちろん休憩ははさむが、信号待ちがないだけで本州ではありえない距離を走行することができる。
幸いにも働いていた場所が、北海道のまんなか(北寄りですが)、旭川市だったので、最北端・宗谷岬に行ったり、道東のオホーツク海など、働きながら各地に行くことができた。小旅行くらいのツーリングは別記事でしっかり書くとして、今回は、バイクツーリング者同士の挨拶について思うことと偏見について述べる。

まず、挨拶については、初めて北海道でバイクで遠出をしたときに、対向車が左手を挙げてきて、「な、なに?!?!」と戸惑っているあいだに終わった。今から思えば無視したということになってしまうが、初めてこの文化に接したので仕方ない。知らなかったもん。
でも、次くらいから、気恥ずかしいながら手を振り返してみると、これが楽しい。向かいからバイクが見えると、そわっとして、仲間かな?手を振ってくれるかな?と思いながら近づいてくるのを待つ。一番嬉しいのは、こっちとむこうが同じタイミングで手を挙げたとき。気が小さいので自分から手を挙げることはめったにないのだが、気持ちはいつでも挨拶しているので。なんなら車の人にだって挨拶したいくらい。

わたしの体感では7割くらいの単車が、すれ違いざまに挨拶をしてくれた。そんななか、挨拶をしてくれない人ももちろんいる。挨拶をしてくれない人の特徴としては、
・2人乗り
・4人以上の団体
・アメリカン
である(独自調査)。

まぁ、二人乗りはいい。手を挙げるより安全を優先して欲しい。
4人以上の団体も、まぁいい。もう、仲間内でのツーリングなので、ソロの人たちとの交流は不要なのだろう。こっちもそのつもりで対応します。
問題はアメリカン。なんなの、あの人たち。ソロツーリングなのに、自分の世界に入りすぎやろ。アメリカン乗ってる人、いけすかんのぅ、という印象を北海道で育てました。友だちアメリカンに乗ってるけど。
偏見だとは思うけど、北海道でアメリカン乗ってる人挨拶しない率100%でした。ちっ。
あ、スポーツタイプに乗ってて、スピードをあほ程出すタイプの人も挨拶しません、もちろん。

趣味で山登りをするので、すれ違うときに挨拶をするのは当たり前、とはいえししない人もいる。山での挨拶は、安全確保の意味もあり必要な面があるのだが、ツーリングでの挨拶にはどんな意味があるのだろう。車よりもバイクの数が少ないし、仲間意識が強いのだろうか。ソロツーリングでコミュニケーションに飢えているのかもしれない。
なんにしろ、知らない人同士がすれ違うときに挨拶をする文化、登山でもツーリングでも、わたしは好きだ。これからどこに向かうのか、なにを楽しみにしているのか。違う思いや違う楽しみを持ちながら、同じようなことをしている人たちで、緩やかな連帯をしているような。

バイクに乗ることへの抵抗は全くなくなり、むしろバイクでの遠出が楽しくなったので、大阪に戻ってからも和歌山に行ったり岐阜に行ったりしたが、これはまた別の話。
次からは、北海道でのツーリングについて書いていきます。

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