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全粒粉パンマンの株 89 紛を粉に修正中(前編)

全粒粉パンマンの株も記念すべき節目の89回目ということで、過去をざざーーっと振り返っておりましたら、タイトルに誤字発見。なんと約半分が、「全粒紛」となっておりました。

紛は紛争の紛。紛糾の紛。紛失の紛。しかし粉は粉砕の紛、そして粉飾決算の粉。株のブログとして縁起でもないタイトルをつけてしまった。

とはいえ日本語は正しく使うべきですな。「全粒粉」に訂正いたします。なお、この訂正作業には数日を要する予定です。

今日、YouTubeで、霞ヶ関キャピタルの河本社長と井村俊哉名人の対談動画を見た。1年前にアップされたこの動画の存在は知っていたので、いつか見るつもりだったが、ずるずると今日まで先伸ばしにしていた。

見てよかった。大変勉強になった。実はこの会社の株を900株持っている。期待通り、徐々に上がってくれて約2倍に膨らんだ。まだまだこんなものじゃあないぞ、と強気でホールドしている。

とはいうものの、この会社の収益構造がいまいち理解できていなかった。野球のルールを知らずにタイガースを応援しているようなものだ。

井村氏はさすがによく勉強しておられる。河本社長から、私たち個人投資家が知りたいと思っていたことの多くを聞き出してくれた。河本社長は差支えの無い範囲だとは思うが、大変率直に、オープンに答えてくれた。

見ごたえのある内容の濃い90分であった。

霞ヶ関キャピタルは不動産を使って社会課題の解決を目指す会社である。東日本大震災後の復興事業で再生エネルギーに取り組んだことがきっかけで、現在のビジネスモデルを「発見」した。会社の始まりがそもそもSDG'sなのだ。

主な開発分野は、ホテルと物流倉庫。ホテルは3人以上のグループ客を対象としたリーズナブルな宿泊施設である。ここにニーズがあると着目して開発を進めた。目論見通り、コロナ禍でも黒字を維持しているとのこと。

一方で巣ごもり需要など、生活様式の変化に合わせて、物流倉庫、特に冷凍冷蔵倉庫の需要急増に応えるべく舵を切り、驚異的なスピードで建設を進めている。

そうして、ホテルも物流倉庫も開発分野こそ異なるが、ビジネスモデルは同じだという。

➀ 土地を買う。ある程度開発を進めた段階でファンドに売却。
② 開発マネジメントに関わりフィーを得る。
③ 最終的な投資家に売却。
④ その後も経営に関わりアセットマネジメントフィーを得る。ストック収入。

一昨年、霞ヶ関キャピタルは三菱HCキャピタルとロジフラッグデベロップメントという合弁会社を設立した。物流倉庫の開発マネジメントを行う会社である。霞が関キャピタルはここに仕込んだ土地と開発計画を一旦売却する。

普通のデベロッパーが、建物一式を建築してから売却するのに対して、ここは、まだ更地のままで売却する。当然、利益は薄くなるが、建物の完成を待っていては2年とか3年かかる。

その間、BSは重くなり、マーケットリスクに晒されることになる。途中でリーマンショック級の金融危機が起きたらどうするのか。

河本社長は、リーマンショックを真正面から浴びて苦労した。もう二度とあんなリスクは負いたくない、という気持ちで現在のビジネスモデルにたどり着いた。

よく比較されるロードスターキャピタルのPERが一桁台なのに対して、霞ヶ関キャピタルが20倍を超える理由は、まさにこの、BSが軽いという点にある。

続きは明日。