グループディスカッション

【就活・推薦入試】グループディスカッションのポイント

就活や推薦入試、その他様々な場面で、グループディスカッションやグループワークをする人向けのお話です!

砂山のトンネルを掘るときは、片方からよりも、両側から掘った方が早くトンネルができます!
そこで、初めに、グループディスカッションの目的から考えてみましょう!

まず、形式的には一番近い、集団面接との違いを考えます。
グループディスカッションと集団面接との共通点は、受験者が複数名同時にテストされることです。
相違点は、グループディスカッションには、受験者同士のコミュニケーションが主軸であり、集団面接にはそれがないということです。また、グループディスカッションでは、受験者同士のやり取りの中で、役割が分かれる場合があることも特徴です。

つまり、グループディスカッションでは、集団面接よりも自由度が上がるため、より普段に近い振る舞いを見ることができるということです!
逆に試験をする側から考えると、見るポイントが広がるため、評価するためのスキルが集団面接よりも要求されます。

とはいえ、グループディスカッションに限らず、すべての試験の目的は唯一つ、「就職後・進学後に活躍できそうか?」だけです!
受験する側は、「今自分にできることはなにか?」をいつも頭に浮かべながら、言動を考えていきましょう!


目的を確認したところで、グループディスカッションに臨む上での肝になる部分を見ていきましょう!

①グループディスカッションのタイプ

グループディスカッションには、いくつかのやり方があります。

・リーダー、書記、タイムキーパーなどの役割の有無
・メモ用紙の有無
・グループごとの発表の有無


まず、役割についてですが、最初に役割を決めさせる場合と、役割を決めないよう指示される場合と、役割になんの言及もなく始める場合の3つがあります。
役割を決めると、柄でもないのにリーダーになりたがる人が多かったりして、現場が混乱するため、わざわざ最初に決めさせるケースは多くないと思います。
むしろそんなことを立候補で決めさせているところがまだあるなら、人をうまく使えない会社の可能性があるので、警戒すべきです。

最初に決めなくても、自然に「役割を決めましょう」となる可能性もあるため、それぞれの役割について確認しておきます。

リーダー室長など何かしらのリーダーをやったことがあり、司会などで話を振ったり、意見をまとめたりしたことがある人以外は、なってはいけません!ボロが出て、「自分の力を客観視できていない」という評価が付くだけです。

書記:字が綺麗で、メモしながら考えたり話したりできるのなら良いと思います。一番忙しい役割なので、よほどの自信がなければ避けるべきです!メモすることに必死になって、自分の意見を言う場面がないので、アピールしづらいです。最大のチャンスは、議論が煮詰まったときに、みんなの話した内容をうまくまとめて、さらに自分の意見を加えられるときです。

タイムキーパー大したアピールにはなりません。強いて言えば、議論の進み方と、残り時間を考えて、適切なタイミングで、時間を告知することで、「全体を把握しながら連絡ができる」というアピールにはなります。ただし、よほどうまくやらないとアピールするほどにはならないです。

役割を決めると、平等にアピールができず、試験する側のデメリットも大きくなるので、わざわざ最初に「役割を決めないように」と言われる場合もあります。
メモ用紙に関しても、書記を作らせないために、なしで行うことが多いように思います。

また、グループごとの発表の有無は、個人を評価するためのグループディスカッションでは多くないと思いますが、発表の有無に関係なく、自分が発表するつもりで考えをまとめながらディスカッションに臨みましょう!


②ディスカッションのポイント

試験としてのグループディスカッションでは、まず、アピールすることが大前提です!

アピールするポイントは、その企業や学校が求めていることに合わせて行うべきです。
その受験先の人たちがどんなタイプの人達なのか(どんな人がもとめられているのか)を観察したり、ホームページ・パンフレットから、どんな価値観があるのかを探ったり、大学受験では、アドミッションポリシーを確認したりすることが情報収集の方法になるでしょう。

しかし、アピールすべきポイントというのは、大抵は似通っているものであり、以下の3点が特に大事なポイントです!


自分の立ち回り方をアピール
論点がずれたときが最大のチャンス!
・リーダーが全てではない


まず、自分の立ち回り方をアピールしましょう!

周りを引っ張っていくのが得意だったり、意見をまとめることが得意なら、リーダー的な役割をアピールすることができるでしょう。ただし、人の意見を聞かずゴリ押しするのはダメなので、根回しや誘導する技術も無ければ、アピールにはなりませんので気をつけましょう!

また、定期的に意見を要約してまとめ、全体の議論のセーブポイントのようなものを作っていくことが得意であれば、リーダーもしくはリーダーの補佐のような役割ができると思います。

その他には、発言の平等性を考え、発言の少ない人に発言を促す役割や、他の人がうまく表現できずに困っていることを、「それは~ということですか??」と他の人に通じるように翻訳する役割議論がずれたときに冷静に話を戻す役割など、居たら役に立つ役割がいろいろあります。

正直なところ、こういうお互いのことを何も知らない場では、斬新なアイデアよりも、入社・進学したあとに議論する場で、議論をうまく成り立たせるために役立つかどうかが重要です!
よって、みんなが緊張しているときには、ジョークで和ませてからすぐに議論に切り替えられるという能力も価値が高いです!

それは、議論の場だけでなく、チームとして活動するときの振る舞いとしても同じことが言えます!
つまり、人と関わる場面で、使える人間かどうかを見ているということです!

「使える人間」ということを考えると、大人数になっても、俯瞰的に物事を見られる視野の広さはどんな場面でも活躍します。
そこで最も良いアピールになるのが、「議論がずれたときに議論を戻す」という役割です!
議論のズレを感じたときに、「前提条件を確認」し、「議論のゴールを確認」することで、『全体を見ているな』という評価を得ることができます!!

グループディスカッションは、たまたま一緒になったグループのメンバーの出来にもよるので、運に左右されることも大きいですが、最初になかなか発言ができなかったとしても、焦らず、「議論がずれる瞬間」をしっかりと見極めて発言の準備をしておきましょう!

また、グループディスカッションになると、普段前に出たがらない人までリーダーになりたがる傾向があります!
このときも、周りの空気に飲まれず、得意じゃないのにリーダーになりたがって、イタイ高校デビューみたいな感じにならないようにしましょう!

こういうときは、「船頭多くして船山に登る」といった感じで、議論がぐちゃぐちゃになることがよくあります。
逆にこういうときこそ、「議論がずれたときに議論を戻す」アピールがしやすくなるので、じっくり待ちながら、陰からグループディスカッションを支配していきましょう!


③ディスカッション中に気をつけること

最後は、細かい注意するポイントです。

《自分が話すときのポイント》
・声は大きめに
短く区切る
・意見を促す(「みなさんはどうですか?」など)

《自分以外が話すときのポイント》
・うなずく、笑顔など話しやすい雰囲気づくり
・基本的には話を遮らない

《その他に大事なこと》
良い意見は素直に受け入れる、間違いは素直に認める

最初の3点は、《自分が話すときのポイント》です。
緊張している場合は、意識して声を大きめにしましょう!
また、だらだらしゃべらず、短く区切った方が、相手も理解しやすいため、聞き手を意識して話しましょう!
そして、最後に「みなさんはどうですか?」など、次につなげていく話の振り方をして終わると、バトンリレーのようにスムーズに進みやすくなります。

次の2点は、《自分以外が話すときのポイント》です。
他の人が話しやすい環境を整えることも大事です!
球技で言うところの、オフザボール(ボールを持っていないときの動き)が大事なのと同じですね!
試験としてのグループディスカッションでは、相手を打ち負かすことが目的ではなく、試験管にアピールすることが目的なので、議論を活発化させるための動きを重視しましょう!

よって、他人の話を遮ることもご法度です!基本的には、最後まで話を聞く姿勢を忘れないでください!!
しかし、明らかに無駄に関係ないことをだらだらしゃべって、議論を進めるための妨げになっているのであれば、テーマの再確認など議論の方向修正をしましょう!ただし、場の雰囲気が悪くなるような攻撃的な言い方は避けてください!

最後に、《その他に大事なこと》として1つ挙げておきます。
それは、「良い意見は素直に受け入れる、間違いは素直に認める」ということです!
良い意見を自分が言えず悔しくなったり、他人より上に行かなければならないという気持ちがあると、焦りが出てきて、意固地になりがちです。それは、アピールとしては良くないです。
ですから、良い意見は素直に受け入れ、「その発想はなかったです!すごい!」くらいに褒められると、場の雰囲気もよくなりますね。

また、自分が間違えた場合も、素直に認めて、挽回すればいいだけです!意固地になって、頭の固い人物だと思われないようにした方が得です!間違っても、反論して喧嘩腰になったりしないようにしましょう!

そして、グループディスカッションに限らず、どんな場面でも意識してほしいことがあります。
それは、「すみませんより『ありがとう』」です!間違いを指摘してもらった場合や、落としたものを拾ってもらった場合など、つい「すみません」と言いがちですよね。
でも、謝られていい気分になる人はいません!「ありがとう」に置き換えられる場合は、全部置き換えていきましょう!置き換えるのが難しければ、「すみません」と「ありがとう」の両方を言えばいいです!

「ありがとう」の理由を意識しながら、「ありがとう」と言い続けると、場の雰囲気も非常に良くなります!ぜひ、日常でも意識できるようにしていきましょう!

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