数ヶ月に一度なぜだか泣きたくなる

とくに何もないのに、数ヶ月に一度泣きたくなる時がある。
悲しくも寂しくも悔しくも辛くもないのに、心の中の何かが崩壊したように涙が溢れて来る。

暗い部屋で揺れる蝋燭の火を虚ろな瞳で何も考えずに脳は空白
深く呼吸をしてドヴォルザーグの『新世界より、家路』を聴きながら

その涙は悲しさや寂しさ悔しさは辛さで流す涙ではなくて自己を浄化してくれる排泄物のようなもの。

感動的な映画を観て泣くのはだめだ。
その涙は、体の中に溜まったものではなく、純粋に感動から流す涙だから。

だから僕は暗い部屋で一人泣く。
その暗い部屋は一つの宇宙のようなもので、部屋は僕であり僕は部屋でもある。

冷蔵庫のタービンが動き出す音、震える窓は風が行き場のない世界に到達した音、健全な太ももを想像させるハイヒールの音、去りゆく車のエンジン音。

外の世界、それが自分の中を通り抜けていく。
すると不思議と涙が溢れてくる。

今日はなぜだか泣きたい気分。何かが溜まってるんだろうな。


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