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スマホだけで同人誌作りました (2)原稿サイズとデータ形式と印刷所選び

いざスマホで原稿を作ろうとしたとき、まずつまずいたのが
「キャンバスサイズをいくつにしたらいいんだろう?」
というところでした。

なので、今回は原稿のサイズとデータ形式、それに伴う印刷所選びなどについて書いていきます。


まず、原稿のサイズを決めるためには、出来上がった本のサイズを決める必要があります。
主にA5サイズかB5サイズが主流ですので、この2サイズについて説明します。

それぞれの大きさは以下の通りです。

・A5サイズ 148mm×210mm
・B5サイズ 182mm×257mm


これに「塗り足し」を足したものが原稿のサイズとなります。
塗り足しとは、印刷した際に裁断される部分で、上下左右3mmである場合が多いです。
(が、印刷所によって違う場合があるので、私は入稿したい印刷所を先に決めました。印刷所選びについては後述します。)



塗り足しを上下左右3mmとすると、原稿サイズはこうなります。

・A5本の原稿 154mm×216mm
・B5本の原稿 188mm×263mm


これをキャンバスサイズに直す時に重要なのが解像度です。
モノクロ原稿なら600dpi、カラー原稿なら350dpiあれば、だいたいどの印刷所でも入稿に問題はないと思います。

では、メディバンペイントでこのサイズのキャンバスを作成してみましょう。

↓サイズと解像度を選択する


↑これがキャンバスサイズとなります。

【塗り足し3mmの場合のキャンバスサイズ】
・A5モノクロ(600dpi) 3638ピクセル×5102ピクセル
・A5カラー(350dpi) 2122ピクセル×2976ピクセル
・B5モノクロ(600dpi) 4441ピクセル×6213ピクセル
・B5カラー(350dpi) 2591ピクセル×3624ピクセル


印刷所によってはサイズ指定がある場合もありますので、印刷所のマニュアルを確認してください。
私が印刷を頼んだところ(4社)ではこれで大丈夫でした。


さて、印刷所印刷所と言っていますが、スマホで入稿可能な印刷所はまだまだ限られています。
何がネックになっているかというと、入稿時のデータ形式です。
多くの印刷所はパソコンでの入稿を想定しているため、PhotoshopやIllustrator、SAIやクリスタなどのパソコンで使えるソフトの保存形式(.psdなど)での入稿を推奨しています。
スマホではそういった形式では保存できないため、画像ファイル(PNGやJPEG)での入稿が可能な印刷所を探す必要があります。

(スマホでもPDFにして入稿することは理論上可能ですが、いくつかのフリーソフトやweb上のサービスなどを利用して原稿をPDF化してみたところ、解像度が著しく落ちる場合が多かったので、私はPDF入稿は諦めました)


今回は、私が実際に使った画像入稿可能な印刷所を紹介します。(すべてオンデマンド印刷の感想です。)

・メディバンファクトリー
イラスト本の試し刷りで利用。1冊500円から簡単に注文できます。入稿ページもわかりやすく、スマホからの入稿がしやすいと感じました。

・コミグラ
イラスト本で利用。本文用紙にコート紙を使えるので、フルカラー本を作るのにおすすめです。とても発色が綺麗でした。価格も、少部数なのにオールフルカラーで原価500円を切りました。

・booknext
2冊目の本で利用。紙の種類などは少ないですが、セット内容がシンプルでわかりやすいです。値段もお手頃で、印刷もテカらず綺麗でした。

・PixivFACTORY BOOKS(経由での大陽出版株式会社)
3冊目の本で利用。PixivFACTORY BOOKSは色々な印刷所から希望のセットを選ぶことができて、本来であれば画像入稿ができない印刷所さんも使えたりするので、かなりおすすめです。入稿ページがやや使いにくい(私のスマホだとブラウザをPC表示にしないと使えなかった)と感じました。 そこに慣れれば選択肢の多さは素晴らしいです。

この他にも何社か画像入稿可能な印刷所があったので、また次に本を出す機会にいろいろ試してみたいと思います。

【今回のまとめ】
・キャンバスサイズは仕上がりサイズ+塗り足しで、モノクロは600dpi、カラーは350dpiを目安に作成する
・印刷所はPNGやJPEGでの画像入稿が可能なところを探す


あくまで私がこうしたという記録なので、もしかしたらもっと別の方法があるかもしれませんが、とりあえず参考になれば幸いです。

ここまで読んでいただきありがとうございました。
次は実際の原稿作成の話になると思います。

いただいたサポートは次回同人誌を作る際の印刷費やイベント参加費に充てさせていただきます。