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長門湯本のまち再生【2】〜外部投資、行政投資、地元投資の三位一体、そして課題と提案〜

さて前回から解説している長門湯本のまち再生。

今回は施設再生や街路整備などのポイントなど細かなところを見ていきたいと思います。ここの場合にも街路などの社会資本整備は自治体がかなりの投資をしていますが、民間施設については民設民営で行っているものばかりであり、このあたりのメリハリはとても大切と思います。

公設公営、公設民営といっても指定管理料ありきでやっている、みたいな施設ばかりが世の中に跋扈していますが、できれば民設民営でできるものはちゃんと逆算してやりきるのが、単に個別施設の問題だけでなく、地元民間の経営力を高めるプロセスとしても大切と思っています。

安易に行政がサポートするとかいいますが、市場外の資金でサポートすればするほどに、そのようなものに頼る民間は市場から資金調達して成果をあげることができなくなっていきます。目先の支援より、長期の自立なのです。

いつまでも補助輪つけて、うしろから押してもらって自転車こいでるみたいなことしていたら、いつまでも自分で自転車をこげないのと同じなのです。私は被災地であっても、苦しい過疎地域であっても、衰退した観光地であっても、逆算を徹底すればできる投資の規模は必ずあり、そこに対して資金調達して動くことは十分に可能だと思っていますし、過去関わったプロジェクトでも逃げない地元の事業者とともにできたものは必ずそれで成果を出しています。稼ぐまちはどこでも、どんな環境でも第一歩踏み出すことは可能なのです。

それでは、今回のエリア再生の中心施設である共同浴場「恩湯」の再生についての解説から始めていきましょう。

○ 中心施設「恩湯」の再生とまちの若手

中心温浴施設「恩湯」の取り扱いが問題でした。実は恩湯だけでなく、礼湯という温浴施設もあり、年間では数千万円クラスの赤字を文字通り温泉のごとく垂れ流していました。。。

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