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なぜ9割引でも売れない公共不動産が爆誕するのか〜経済の基本、不動産の原則に反する施設は売れない〜

地方における開発して失敗した施設を「民間に売却する」というお話はあちこちであります。行政財産はすでに過剰状況にある地域も多いわけですが、その時に不動産物件の「価値」に対する基本がまだ共通見解になっていないなと思うところがあります。

相当昔、つまり日本が常に人口増加で不動産が足りない時代、土地神話とかが成立していた戦後における「不動産の価値」の理解を未だに引きずっている方が多くいます。これは、なぜ昔はそのような価値が成立していて、今は成立しないのか、経済的な構造の基本があまり認識できていなから、とも言えます。

ニュース記事に出てきたこちらの事案はその典型ですね。9割引いたのだから、とか、建設費用が7億円、とかいってて、担当の方は「もうこれ以上下がりません」と記者に語ってしまっているのも印象的です。

本件を題材にしつつ、地方における不動産価値の価値について今一度整理したいと思います。

○ なぜ第三セクターの財産処分が失敗したか。そのシンプルな理由。

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