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組織を動かすときに効果的な「外圧」の使い方

何か企画を動かすときに、全く上が動かない、とか、このひとが理解してくれないみたいなことで悩み続けている人が少なく有りません。

このときに結構解決していない人の典型は、同じ人たちで、違う話し方とかして説得しようしていることです。説得はしないほうがいいというのが私のスタンスなので、これはまた別の機会に解説しますが、何か物事を動かすとき、特に決裁者をその気にさせるときに意識すべきは「話す内容」で判断しているのではない、と割り切ることです。

うまく話ができれば伝わるはずだ、熱意をもって説得すれば伝わるはずだ、という仮説はほとんどの場合には機能しません。

基本的には、多くの人は「誰が話すか」によって判断をしています。

皆さんにもありませんか。全然通じなかったのに、偉い人が同じ内容を話したら皆が納得したとか。大した内容を言っていないのに、専門家と言われている人がいうと立派なコメントのように聞こえる、ということが。

「なんでだよ」と言いたくなるかと思いますが、そんなものなのです。だからこそ、それをうまく生かさなくては組織的意思決定、地域で何か物事をすすめることは難しくなります。

外圧を活用する際に配慮すべきポイントは以下の3つの軸です。

○ 同じ組織属性の人を活用する 【グループ軸】

誰の話を信用するか、という時に重要なのは、まず同じ組織属性の人にすることです。例えば私のような民間人が役所の人に「役所はこうすべきだ」という話をすれば、「木下さんは役所のことわかっていないからそんなことをいうのだ」だったり「民間は儲けのためにそういうことをいうんだ」とかそういう考えを持つ偉い人は沢山いるわけです。つまり自分たち側の人か、違う人か、という線引を人間として無意識にしているわけです。

仲間かそれ以外かという話ですね。これを前提に考えるのです。身内ではない属性の人のいうことは、最初から壁を作って聞く人が多くいます。

役人は他の地域の実績ある役人の話を聞く。これは商店街の人も同様で他の地域の商店街の人の話であれば聞く。不動産オーナーは他の地域の不動産オーナーの話をきく。

といったように同族であると判断できる人の話は伝わりやすいものです。だからこそ、属性に合わせた外圧を活用するということも時に有効です。そうすると入り口で「こいつは関係ないだろ」とか「部外者だ」といったようなことで門前払いの精神状況にならず、スムースに話が入ってくるようになるのです。

○ 同じ階級の人を活用する 【レイヤー軸】

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