見出し画像

さんさ踊りツアー2024⑤鉛温泉 藤三旅館

温泉編のはじまり。これから花巻の温泉二箇所に滞在する。図らずも両極端な二つになった。


新花巻駅。盛岡から新幹線で10分。

構内に温泉があるわけではない
まずはシャトルバス乗り場の確認
ここをくぐって
ここみたいだ

場所が確認できたので辺りを見学。ここは宮沢賢治オシだな。

イーハトーブってなんだっけ? ハーブを食べろ? そりゃイートハーブか。

謎のレリーフ

宮沢賢治ゆかりのクラシック音楽がずっと流れていた。どこから音楽流してんだろ?🎻

ふむふむ

いやはやそれにしても暑い。

バスが来た。先週事前にシャトルバス予約をしようと宿に電話すると「いや、特に要りません」。あら?翌日乗る別系統のシャトルバスは事前予約必要なのに。いつでもスカスカなのかな?

でも思ったよりバスも大きく、お客さんもたくさん乗っていた。他の温泉地宿と共同運営みたいだけどね。

これブラウン管かな?映るのか?📺️

あちこち立ち寄りながら小一時間後ほぼ予定時刻に今日のお宿、鉛温泉の藤三旅館に到着。ここまでで一番降りる客が多かった。

到着

⛰️
宮沢賢治の本に出てくるらしい

降りる時に「宿のクルマがお迎えに来ていますので乗り換えてください」と運転手さんのアナウンス。なるほどマイクロバスがいる。

でも目指す旅館の看板が見えたのでそこへ向かって歩いていくと、「おたくもフジサン旅館ですかぁ?」と聞かれた。

バスでご一緒して降りる時に「帽子忘れてますよ」と声を掛けて頂いた阿佐ヶ谷姉妹っぽいおねえさまがただ。

「はい」
「こっちでいいんですよねえ?」
「いや私も初めてなんで…でもあそこに看板があるってことはそうなんでしょうね」

なんて話をしていると、マイクロバスの運転手さんがおっかけで「こっちですよ〜」。と声をかけてきた。でもバスがもういっぱいになってしまったようなので、「また後ですぐ来ます〜」ということだった。

ググって確認しても徒歩2分のようなのでどうでもよかったんだがかなり急な坂道の下にあるので宿も気を使ってクルマを出しているのだろう。

⛰️

しかしすごいとこだ。これまでそれなりに秘境っぽい温泉地もいくつか経験してきたがここは最強だ。だが驚くのはまだ早かった…ゴゴゴゴゴゴ…。

宿に到着し、チェックインでインド系?の男性スタッフからご説明頂く。

「帰りもシャトルバスですか?」
「ええ」
「そしたら明日の朝9時半にロビーに来てください」
「(あら?もっと遅い時間もあったはずだけど)それは決定? 他の時間はないんですね?」
「はい」
「…」
「朝食は明日七時にお部屋にお持ちします」
「あ、部屋食ですか」
「続いてお風呂の説明をします。お風呂が4つありまして…」

それぞれ混浴時間やら貸し切り時間やらあるらしい。

「それではお部屋にご案内します」

廊下をかなり歩き階段を上がる。

お部屋拝見…

十七号。人造人間みたいだ。

それはいいが、

は? 紙の張ってない障子?

「こ、これカギはないんですか?」
「部屋のテーブルの上に乗ってます」

この南京錠がそうらしい🔒️。牢獄かよww。部屋にトイレがないとかはわかっていたがこれは予想外だったww。素晴らしい!www

「電気はあの紐を引いてください。布団も自分で敷いてください」
写ってないけど昔のお家にあったような家具調蛍光灯がある。

そんなのは別に構わん。にしても部屋の中が異常に蒸し暑い。クーラーもない。扇風機が孤独に頑張っている。冷蔵庫もないのか。持ってきた飲み物も冷やせないな。

共同トイレの会社の寮にしばらく住んでいたことがあるので、その辺に抵抗はないのだが洗面所もないのはさすがに不便だな(予約ページを確認したら「トイレ・洗面なし」と確かに明記されていた…)。

あのデラックスなカプセルホテル、「ファーストキャビン」と思えばいいのか? あそこもカギは掛けられないし自分のスペースに洗面もない。ここの方が広いし、よりグレードが高いわけか(なんかアタマがバグるなw)

それとも、キャンプにでも来たと思えばこれも納得(なのか?)

灰皿とマッチはあるのかww タバコ吸えるんだ🚬 木造で防火設備もあまりないだろうからちょっと心配。

こんなセットも久しく見てないわ。もう最近の子供たちはマッチなんか見たことないよね。

ここまで来たらテレビもいらないんだけど(つけてみたら今の時間はNHK3局しか映んねえww)。Wi-Fiは飛んでるみたい。そこそこ速い。

いろいろすげえ。異世界にトリップだ🌈

館内探検

湯治場らしく炊事場がある。使っている人見なかったが。歯磨きとかはここでやっていいんだろうか。流しでおっさんがガラガラペッとかやってたら気分悪いよね。

トイレにはかろうじてウォシュレットが付いていた。1個だけだけど。

これどういう意味だろ? 旅館にいるのに外泊するの? やっぱり牢獄?? 大昔の数週間湯治していた人たち向けかな。用事ができていったん家に帰るとかもあったろうな。

ほお、ここが有名な深い温泉かとか思ってたら若いカップルがささっと進んで行った。へ?いいの? たしかに今は混浴の時間みたいだけど、Z世代はそんなのお構いなしなのか??

ドキドキしながらお相伴に預かろうかどうしようかと思ったがヘタレな私は一旦回れ右してしまった。

でも、後ほどすぐ判明したことに、これはポスターが張ってあるだけで、湯船の入口はこの手前の右手にあったのだ。カップルがズンズン進んでいったのは別館のお部屋への入口であった。ちぇっ、人騒がせな(お前がバカだ?)

彼らが利用していたのはここなのね。

超高級じゃないか。なんだこのギャップww。

ここが天国と地獄の分かれ目か!


冷蔵庫が引き戸の前にドン!と置いてある部屋もあった。オプションかな。

つらつら他の部屋を見ていると南京錠掛けてない人も多いね(部屋に金庫があるからかな)。もともとは湯治場なんて南京錠すらなかったんじゃなかろうか。

そして下に降りていくとふと気付けば私が泊まっている階以外は涼しい。ちゃんと冷房入ってる。をい!暑いのはおれんとこだけかいw。

つまりこの階は空調がない? 階段などあちこちにある扇風機は下の冷気を対流させているのか。

また、部屋にはヒーターらしきものも見当たらない。冬は凍えるんじゃないかな? 酸ヶ湯温泉みたいに冬季は閉鎖されるわけでもなさそうだ。冬も来てみたいのに。

後で確認するとセラミックヒーターみたいなのが置かれるようだ。なら安心か(いやどうだろう隙間風とかかなり入ってきそう…)

冬の心配はともかく、今は暑さが問題だ。夜は涼しくなるのかな。天気予報によれば夜は外気温25℃以下に下がるようだが。昔は冷房なんか要らなかったんだろうな。

実はここを選んだのは超安かったから。お盆のこの時期で朝食付きで一泊一万円を切る値段だったのだ。なるほどこういう理由か。でも超楽しいこのサバイバル感。

さて温泉に参ろう♨️

白猿の湯

まずはここの大名物である。HPで見る写真のイメージからしたら予想より大きめに見えた。入口から急な階段で下り奈落の底みたいに深いところにある。

楕円形で長い方の横幅7〜8mくらいだろうか。濁りない澄んだお湯。深い湯底までよく見える。立って入る温泉ということで、たしかに水深は深い。最深部だと身長170cmの私で首が出るくらい。

ずっと立っていなければいけないわけではなく、湯船の中の周りにヘリがあり、そこに腰掛けることは出来る。とはいえヘリから床への段差もそれなりにある。入る時はまだいいんだが、手すりや階段とかもないので、お湯から上がる時はエイヤとかなり足を上げて登ることになる。後からもう丸見えよ!(なにが?)

しかしこれバランス崩しておっこっちゃって溺れたりする人もいるんじゃないかな。夜中ひとりで入られたりすると怖いね。

そばに小さな丸いお風呂があり、水風呂かなと思ったらお湯だった。背の立たないこどもや女性用? 後に知ったがぬる湯ということらしい。酸ヶ湯温泉みたいに交互浴が推奨されている。おっちゃんが長らく独占していたので入れなかったけど。

基本混浴らしいが私のいる間女性はいなかった。時間帯でしばし女性専用になる。

特に匂いも塩気も感じない。よ〜く嗅いでみるとかすかに鉄っぽい匂いがするかも。成分表にはわずかながら鉄やアルミニウムがあったのでそうなんだろう。わずかでも鉄の匂いは強いからね。

純粋に温泉に浸かることに集中するシステムだ。中には貴重品を入れるロッカーもトイレも体を洗うところもない。脱いだ服などを入れるかごは見えるところにあるので盗難の心配はあまりないだろうが。

給水も出来ないのはちと辛いかな。自分でペットボトルとか持ってっていいんだろうか。

ということで、次に別の男女に分かれた半露天風呂もある「桂の湯」へ行ってみた。

桂の湯

ここは温泉というか、銭湯でおなじみのレモン香料のせっけんの匂いがした。

内風呂と屋根付きで川を眺められる露天とがある。露天は岩風呂だ。

ここで大事件が!(私にとって)。露天風呂に入ると股間に違和感が…。触ってみると何か小さな物体がある気がした。いやもともとの持ち物か? とその時は思ったがどうも虫にたかられてるみたいだ。更に手に停まっているのを発見🪰🪰🪰!!

ハエ? アブ? そういやシャトルバスを降りた時もなんか虫にたかられたんだよね。同じやつだ。ハチではなさそうなんだけど、なんだろうと刺されたくはない。しかも敏感なところを!(翌日死骸が転がっていたのを見るとハエのようだな。しかしデカい!)

ただ周りを飛んでるだけなら別にいいのに、なぜか人にまとわりついてくる。なんなんだおまえら〜!! お湯掛けたりタオルブルンブルン回したりしてプチパニックになってしまったよ。まわりに他の人がいなくてよかった(これがイヤで皆さん露天にはいかなかったのかも)。あとから来たお若い方々も大騒ぎしてた😇

もうとにかくやたらめったら飛んでんだよね。それを見越してか窓ガラスにクモさんもたくさんいて網を張ってた。何匹か捕まってるみたい。ガンバレクモさん!待ってるだけじゃダメなのよ!自分から網投げでもして一網打尽にして!(くらいに進化しないかな) あ、カメレオン放し飼いもいいかも!

♨️♨️♨️

ふう。noteなど書いて一休みしてクールダウン(部屋はまだ暑いけど)、夜9時過ぎにもう一つのお風呂へ。

白糸の湯

ここは給水器もあるし、サウナ・水風呂もある。リニューアルされてるようで、ここの施設の中では一番近代的だね。

浴室内に外に出るドアがあった。露天風呂かな?と思ったらサウナ後の外気浴のためのスペースだった。コールマンの布地の長椅子が3台置いてある。あれ座り心地いいね。さすがだわ。

これかな

目の前は湿地帯? 草むら(ムシは来なかった)。川のせせらぎが心地よい。

しかしすぐ隣は駐車場。車で来たお客さんが何の気無しにヒョイと覗きそうな気もするな。

これはその駐車場から翌日撮った写真

📺️📺️📺️

風呂上がり。テレビは要らないと書いたけど、今日はなでしこのパリオリンピック女子サッカー準々決勝アメリカ戦があったのでこれは見なきゃね。

でも液晶に縦線入ってるしww

夜もふけるとだいぶ涼しくなってきた。網戸も隙間があるのでムシが入ってくるんじゃないかと心配だったがそれもなかった。

防音設備はほとんどないこの部屋も夜半過ぎは虫の音のみ。クルマの行き交う音もしない。もう涼しくなった。なでしこは負けてしまったがせんべい布団ですこやかな眠りにつけた。

朝食

朝七時。時間通りおねえさんが部屋まで運んできてくれた。

立派なものだ。ご飯たしかにめちゃうまかった

「灰皿のマッチで火をつけてください」ああそうなのか。

うまく焼けるものだ。ってか、鍋やご飯を炊ける火力なので強すぎるんじゃないかと思ったが焦げることもなく🍳

半熟は通り過ぎちゃったけど、そうしたかったら早めに食べろということか。

でもこれあぐらかいてちゃぶ台で食べるには位置が高いな。

食べ終わって寝っ転がって気付いた。このちゃぶ台はおこたなんだ! 冬はこれだけで過ごすのかも…(上で書いたようにファンヒーターはあるよう)。

近隣を散歩

ほんとは夜に星空を眺めに外出したかったのに門限(あるんだ)が21時らしく出入り口が閉鎖されていた。

今朝はチェックアウトまでまだ間がある。気になっていたあの赤い橋?に行ってみた。

高え…怖い…

この橋がすごい高いところにあって怖くてしょうがない。さらには途中にでっかい野○ソ💩があったんだけど、これ熊じゃないよね…🐻(いやクマだったかも)

トンボさん

こういうかっこいい虫さんは歓迎なんだが。人にたからないし。

しばらく進むと、これ桜の木だな。春にも来なきゃ。そばに寄ったら完全な葉桜なのに桜の香りでいっぱいになった。

チェックアウト

散歩後最後にもう一度「白猿の湯」に入っておいた。こんどはぬる湯にも浸かった。真水で洗い流す暇がなかったので移動中温泉臭かったかも。

帰りのバス、途中道すがら、大谷さんや菊池雄星の出身校があるよと運転手さんに紹介された。こんなところで大谷さんは過ごしてたのか。あの温泉も仲間とよく来たんじゃないかなと思うと感慨深い⚾️


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?