新潟湯治ツアー2024①新潟市美術館 遠藤彰子展 巨大画の迷宮にさまよう
今回のメインテーマは新潟にある自在館というけっこう有名なところでの湯治である。
そこだけ行って帰ってこようかとも思ったが、せっかくなので例によって、近辺情報を集めると、最寄り駅はかの燕三条駅。匠の技が光るキッチンウェアが有名。カネオくんで見てぜひ一度と思っていたところだ。
更にはその先(新幹線終点新潟駅)に新潟市美術館がある。なかなか行けない地方美術館訪問ということでちょっと足を伸ばすことにする。
さて出発。地震の次は台風の心配をしなくてはいけない(この時はまだ地震も警戒レベルだったけど)。しかし台風の進路予測によれば日程的には台風が来る前に移動し過ぎ去った後に戻ることになりそうだ大勝利! その間新潟に台風直撃でもどうせお宿にお籠りだ。持ってるね。
新潟駅到着。
もしかして新潟来るの初めてかな。でもどこの地方都市も最近こぎれいになっちゃってるね。全国展開のチェーン店ばっかり。
それはそれで地元の方にはいいんだろうけどどうせなら地元にしかないこだわりの コーヒー屋さんとかに行ってみたいものだと思って探してみた。
あたりを歩くと東京よりは涼しい。新潟は雪国だが夏はそんなに涼しいところのイメージはなかった。でもしばらく歩き回るとさすがに汗が吹き出す。
渋そうなコーヒー屋さんをみつけたが、豆を売ってるだけで中で飲めないと。残念。けっきょくTULLY'S入っちゃった。
新潟市美術館
バスで移動。ここも美術館の目の前に止まるバス停がない。先日の三重と比べれば気温はまだマシとはいえ最寄りバス停から10分近く炎天下を歩く。
入る前にただで見れる彫刻の庭とかあったので覗いてみる。
お嬢さん、暑くないですか? ずいぶん日焼けしてますよ?
中に入ってあらためて
銘板によれば原画をモザイクでリメイクしたのかな? レジェ本人が?
さて満を持して入館。どんな珍しいものが見れるかなと思ったら、
あらま、数年前に上田で見てきたものだ。まだ巡回していたのね。
まったくリサーチ不足。ノリで行き先をポコポコはめていくからほんとこういうことはよく起きる。むろん遠藤さんの絵をもう一度見ることに異存はないが。迷わず当日券を購入。
ただ「常設展はお休みです」とのこと。遠藤彰子に選択と集中!?(これまた人手不足ということだろうか) ちょっと残念。どんなものが所蔵されていたのかなあ…。
これいいな。前回見てたっけ? 企画展に入り鑑賞するとどうもほとんどの作品を覚えていない。
前回の上田で見た自分の鑑賞記を読み返してみると、書いた内容も忘れていて「ああ、そういう意味なのか」と感心したり。やっぱり、noteに書いておいてよかった(ほんとにバカだ)。
数々の変遷を経てきた遠藤絵画。あらためて見直して、私には「街シリーズ」がいちばんいいかな。後期の大作シリーズはちょっとゴチャゴチャしすぎてて。ガイアっぽさもどうも苦手で。
そんな中でも
これはよいね。最近の作品でも「街シリーズ」っぽさが復活しているからかな。建物がカラフルでまるで百花繚乱。
この遠藤さんの言葉を踏まえて思うに、彼女の絵は螺旋がキーワードかな。時空、虚実、人・物・自然、入り乱れグルグルと回帰して巡っていく。だまし絵のようでだまし絵でない、エッシャーのような不可能な構図をとっているわけでは必ずしもないのに、見ていて不思議な感覚になるのは、絵の中に描き込まれるものに自分も巻き込まれ振り回される錯覚を起こしているのでは。遠藤さんもそれを狙って制作していると。
ただ、その何十分の一のサイズで似た感覚を味合わされた先日三重で見たピカソは今更ながら恐るべしである。
ここには上田にあったやつをぜんぶ同じように展示してるのかな? 多少抜けているような(覚えてない人が言ってもなんの説得力もないが)。
後で気付いたけど企画展の題名が上田と変わってる。いちおう別物ということか。
メイキングビデオはあったけど、あの素敵におもしろかったマンガみたいなイラストエッセイがなかったのは新潟の方々は残念だね。
ついでにまたあちこち探検してみた。2階に上がる。
さて燕三条まで移動だ。
そば処 新ばし
おまけ。腹減ったので通りがかったお蕎麦屋さんへ。
腹減ってたこともあるがうまうま。野菜天ぷらがよい。えびもまるまるで衣でかさ上げしてない🦐
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