絶版時代の古典難民~駱駝祥子を読みたくて
中国文学について耳にしたことのある人なら、名前だけは必ず知っているはず、老舎の「駱駝祥子」。
小説は老後の楽しみと、ハウツー本しか読んでこなかった私が、ある意味老齢に近づいたのもあるが、今頃中国語学習に力を入れ始め、「祥」つながりの「駱駝祥子」を読んでみようと思い立った。
中文はすぐに、微信読書で見つかり、第一章を読むことができた。「これは必ず和訳本があるはず、和訳も読めば中文を読むうえで楽できそう」とよこしまな気持ちで検索すると、なんと、岩波文庫も白帝社も絶版で中古しかない!
色々中古を調べたら、なんと白帝社の方は監修の中山時子先生のサイン本が中古で出ていたこともある!(売約済)
中古本を買えるだけよかったと思うことにしたが、中国語学習者や文学愛好家の人には受難の時代になった気がした。新しい作品が出てくるわけだから、古い作品が淘汰されるのは仕方がないとはいえ、「駱駝祥子」ほどの有名すぎる名作は対象外のはず、いつまでも新刊で読めてほしいものだ。せめて、電子書籍で。岩波書店さん、白帝社さん、本当にお願い。
平素モノの処分に必死になっているが、今後は昔簡単に手に入ったモノが、手に入らなくなることも考えられるなあと、思った。いやいやいやいや、とはいえ、我が家は処分優先!
私ももう充分、老境の手前にいるので、読むべき本は読んでおかないと、持ち時間は有限だし、私の頭がいつまで機能するかもわからない。母より早く認知症が来そうな不安がある。
そんな苦労をして、やっと手に入れつつある「駱駝祥子」の本であるが、実は読み通せるかは自信がない。これから怒涛の悲劇が繰り広げられることがわかっているのだ。辛い。そして字数が多い。1日1章だと1か月近くかかる。嗚呼。
よろしければサポートお願いします。 幸せになる記事を書くための取材費にします♥