ついに映画「海辺の彼女たち」を見た
東京での上映の最終日一日前に滑り込み!3か月のロングランだったのに!本当にいい映画だったので、まだ見ていない方は本日の東中野に滑り込むか、他の地方で。
自分のすぐ近くで起こっていそうなリアル感のある話である。主人公はベトナムから技能実習生としてやってきた3人の女の子たち。いろんな苦労や事情を背負って日本に来ている。
良識とか自分の事情とかとのいろんなせめぎあいのなかで、いろんな決断をしながらたくましく生きている。そのすぐ隣で私たち日本人は、あまり考えることもなく、決まりに沿った日常を生きている。
この映画では極端に悪い人が出てこないのが逆に日本に起きてる話としてリアルである。そして、全編に流れる不安感。
私は中国語を勉強していたので、比較的中国映画を見ているが、中国映画ではなにかとブローカーは悪い人で、でも自分の味方や、途中で出てくる中国人は温かく、どんなときでも助けてくれる。
一方この映画でのベトナム人はそこそこみんな優しい。そして、日本人は丁寧だが、存在感はなく、同じところで別に暮らしている感じ。そこも日本っぽい。
私が一番印象的だったのは、ヒロインが心身ともにつらい状態で倒れそうになりながら、民家の見える道を歩いているのに、田舎で誰も歩いておらず、誰にも助けてもらえないシーン。
そして、背景音。監督は映画館で楽しむ映画にこだわって、音響も考えておられると聞いていた。波音が不安を増幅しつつ、見てる私たちを、そこの場所に連れて行ってくれる。
ネタばれになるから言わないが、ラストもよかった。
私のこれまでの人生にも、もう少しのっぴきならないときがあったような気もするが、今は全くのぬるま湯で、コロナでぬるま湯の中からも出ることもなくなり、無気力でおぼれそうになっていた。これからはもう少し一生懸命生きようと思った。
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