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ダボスにて@世界経済フォーラム 2023 (5)

フォーラム最終日、Morning Meditaionを開いて3日目となる最後の朝。前日までの開催から口コミが広がり、今日は40人を超える人が集まった。日本人の参加者もあり、何人もの方から、深く心に響いたと感想を寄せてもらった。参加者の声も、フォーラム主催者からのフィードバックも嬉しい内容で、無事に終えられてほっとしている。

政治経済を議論する世界経済フォーラムの会場で、こうして先祖に想いを馳せる時間を成立させられたことは、これまでの複雑なコンテクストを含む道のりを思うと感慨深い。

最終日を迎え、会場も人も、町全体がリラックスモードのなか、フォーラムを締めくくる Farewell Lunch が催された。会場は、ダボスの町を囲む山々の一角に建つホテル「Davos Schatzalp」。かつてサナトリウムだった建物が、現在は宿泊施設となっている。町外れからケーブルカーで山を登ったところにあり、いかにもスイスらしい美しい山並みが一面に展望できる。会場にはアルプホルンの音が響き、ホットワインやチーズフォンデュが振る舞われた。セント・バーナード(『アルプスの少女ハイジ』にも登場する、スイス原産の犬。遭難救助犬でもある)が場を和ませるなど、スイスを存分に味わう締めくくりだった。

画像:世界経済フォーラム公式HPより
画像:世界経済フォーラム公式HPより



列車の時間もあり短い滞在だったが、ここでも数々の出逢いを楽しんだ。「来年また会いましょう」と挨拶をして、ケーブルカーで山を下りダボスの町を列車で離れた。チューリッヒ空港まで、乗り換えを含めておよそ2時間半。スイスの交通機関は、列車も空港も清潔で整っている一方で、ある意味、無慈悲なまでに時間に正確、停車時間は短く、案内が少ない。これもスイスの特徴的な一面かもしれない。
 

How can we become better ancestors?
(私たちはいかにしてよりよき祖先になれるか)

終始、この問いを携えて参加した滞在だったが、違いを超えて世界の人々と共有できる、ひとつの鍵となる「問い」であることをあらためて感じた滞在だった。


これから、オランダを経由して日本へ帰る。


画像:世界経済フォーラム公式HPより


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このnoteマガジンは、僧侶 松本紹圭が開くお寺のような場所。私たちはいかにしてよりよき祖先になれるか。ここ方丈庵をベースキャンプに、ひじ…

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