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僧侶派遣、始めます。

僧侶派遣とは

僧侶派遣、と聞いて、何を思い浮かべますか?
そもそも、お坊さん業界の人でなければ、何それ?っていう感じかもしれませんが、最近すごく増えているんです。
法事や葬儀の時にお経をお願いするお坊さんを、インターネットなどで仲介するサービス。
詳しく知りたい人は、僕が以前に書いたnote記事をお読みください。

で、前からの疑問なんですが、なぜお坊さんの派遣先での役割は、法事や葬儀のお経だけなんだろう?
お坊さんにできる役割は、法話、坐禅、掃除・・・他にももっとあるんじゃないかな?
むしろ、お墓など物理的な場との紐付きが強い法事や葬儀はお寺でやるべきで、派遣というなら後者の役割が向いているのでは・・・?

もっと言えば、マインドフルネスの潮流が世界的にあり、気候変動を軸とするサステナビリティが注目される外部環境、そしてまた”Spiritual But Not Religious”な人々の感覚の高まりとともに、これまでの生き方や価値観を根本から見直そうという社会的な機運が高まる中、法事や葬儀のお経という日本ローカルでの活動よりも、後者の領域の方が世界に向けて僧侶派遣ができる可能性が開けているのでは・・・?

という、ずっと抱えてきた疑問に関して、縁あって環境が自然と整ったように感じるので、この3月から社会実験を始めてみます。

Monk-managerとは?

どんな実験をするかというと、アメリカのローファーム(弁護士事務所)に、日本人の僧侶をMonk-managerとして1名派遣し、1〜2ヶ月現地滞在してもらいます。
ローファームからMonkに期待されている仕事は、このような感じです。

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