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Dubai Future Forum 参加報告3

Dubai Future Foundationからの招待で、Dubai Future Forum(2022/10/10-12)に参加していた。その場に日本人は自分しかいなかったように思うので、日本語のレポートは他になさそう。今回のが最後です。(参加報告 <><>)

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Day1とDay2の間に、ドバイ市内をめぐるツアーが企画されたけれど、あまりにもひどい渋滞に加えて、バスがパンクするなどして、途中下車。15分ほどの距離を歩いて帰ることになった。危なくないのかな?と思ったけれど、ドバイは治安が良いらしい。タクシーの運転手に聞いても、治安には自信があるらしい。

帰り道では、二人のイスラエル人と一緒に歩いた。自然と宗教の話になり、「イスラエルでは仏教はどうなの?」という微妙な質問をしてみたところ、「あーイスラエル人は、あまり外の文化を受け入れたがらない人も多いから、そんなに仏教が広まっている感じはないけれど、でも最近は若い人で”Juwish Buddhist”と呼ばれる種類の人が出てきているね」とのこと。やはり、Spiritual But Not Religious、の時代感だ。

実際、フォーラムでいろんな人と出会う中で、仏教に関する話題には事欠かなかった。ある大学の先生は、兄弟が仏教徒になって、本人も人生のトランジションの中で仏教がとても役立っているという。フォーラム自体、いわゆる欧米の人たちの割合が多かったけれど、かといって「未来」を描く視点としてそれで足りていると思っている訳ではない。西洋的な未来像を押し付けようとしているわけではないけれど、東洋思想などから異なるperspectiveを得たいとは思っている。「西側の視点に偏った未来像」であると文句を言うのではなく、そもそも東洋のプレゼンスが低い中でインプットが足りてないということならば、そこに貢献できれば何よりだ。

科学者の中で「これからの人間には仏教が必要だ」と感じている人も多い。デューク大学のSingularity Neuro-Scienceから来ていたJohn Saneiは、「今後は人間のOSのアップグレードが必要だ。猿の時代から引きずっている恐怖ベースのOSから、安心ベースのオープンなOSへ。どうしたらアップグレードできるか? メディテーションと、サイケデリックドラッグの、2つだ」と言っていた。こちらからは、「3つ目に、対話(dialogue)も加えよう」と伝えたら、納得していた。

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