ダボスにて@世界経済フォーラム 2023 (3)
3日目の朝、メディテーションの時間が始まった。メディテーションといっても、禅の修行経験もなく、一般の人以上に坐禅の苦手な私にできることーーお経を読み、「How can we become better ancestors?(いかにして、私たちはよりよき祖先になれるか)」を集まるみなさんに問いかけた。
過去に想いを巡らせて、アンセスター(祖先)につながる「Deep Time」を設けることも、ひとつのメディテーションと言えるだろうか。スピーカーとして呼ばれて登壇した他のセッションでも、アンセスターについて語ることの多い1日だった。
今日いただいたご縁も、備忘録的に残しておこう。
◉Jim Snabe氏
Twitter:https://twitter.com/jhsnabe/
◉Subramanian Rangan氏
見まがうことなきビジネスリーダー、シーメンスとSAPのリーダーJim Snabe氏と1on1で話をする機会をいただいた。
本フォーラム参加者でもある、世界的ビジネススクール「INSEAD」で教鞭を取るSubramanian Rangan氏を紹介いただき、直接お会いすることができた。彼はリーダー向け情報誌「Reader's quest」の企画者でもあるが、かつてインド(自身のルーツでもある)での研修体験を機に、世界観が大きく変わりビジネスのマインドが社会活動へと向かうなか、マインドフルネス等、内省することの重要性にいよいよ関心を寄せてきた人だ。今後の組織や社会のあり方として、(管理・マネジメントする軍隊式ピラミッド形態に代わり、)一人一人の声が放たれるポリフォニー(多声音楽)を奏でるあり方への転換について伝えたところ、イギリスの指揮者ベンジャミン・ザンダー氏の「マネジメントはポテンシャルを閉じるが、オーケストラはポテンシャルを開く」という言葉をシェアしてもらった。30分ほどの会話ながら、お互いの共鳴から深い絆が生まれたように思う。
◉ Global Collaboration Village
その後、大規模事業を家業として受け継ぐコロンビアの女性と家業を継ぐことについておしゃべりを。また、Global Collaboration Village(*)の30分のVR体験をした。体験会場で偶然にもジャック・アタリ氏に会い、再会の挨拶をする。
◉The House of Beautifel Business
主要なカンファレンスの行われるメイン会場の外にも、ダボスの町全体に国や企業、団体のブースが立ち並ぶ。数あるブースの中でも、邦訳書『グッド・アンセスター』の著者ローマン・クルツナリック氏とのご縁をつないでくれた「The House of Beautifel Business」にはお礼を伝えたく訪問をした。想像以上に訪問を歓迎してもらい、そこでの対話はいずれPodcastで配信されることになった。
The House of Beautifel Businessのブースはダボスの町外れに位置し、小さなスキー場に隣接していたことをいいことに、ダボスの雪山を地元北海道のニセコの風景に重ねつつ、少しばかりスキーを楽しんだ。天気も良く気持ちよかった。
スキーからメイン会場への帰り際には、アフリカ出身の仏教徒の友人にも再会。夜はディナーが開かれ、参加した。そこでも様々な出逢いがあったが、今日はこのあたりにしておこう。
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