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宗教家の仕事

宗教家フレンズのみんな!
やっと出番が来ましたね。
世の中が不安な時こそ、布教のチャンス。
自粛なんかしている場合じゃない。
っていうのは半分冗談、半分以上本気。

人生100年時代の平常時には、自分がいつか死ぬことなんてリアルに考えられないから、Post-religionくらいでちょうどいいんですよ。
よりよく生きるってどういうことかな? より自分らしい人生ってどんなのかな?
フワッとしたところであれこれ思い悩む人に、いにしえから伝わる神仏という究極の「他人の物語」に、宗教のSpotifyよろしく、あれこれつまみ食いで親しんでもらいながら、DJ的に、あるいはキュレーター的に、自分らしい聞き方、自分らしい組み合わせで取り入れて、「自分の物語」の彩りとして使ってもらえば、それでも十分。

でも、非常時は、そうはいかない。「死」という究極のわからなさが自分ごとになった途端、今までの「自分の物語」がまったく役に立たないことに、気づかざるを得ない。自分で自分の当てにならなさがわかっている人ほど、気づくのは早いはず。「こんな風に死にたい」「こんな風に見送られたい」と願っても、思い通りにはならない。感染症の中で、誰にも会うことができずたった一人で、この世と別れなければならないかもしれない。葬儀もなしで。

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このnoteマガジンは、僧侶 松本紹圭が開くお寺のような場所。私たちはいかにしてよりよき祖先になれるか。ここ方丈庵をベースキャンプに、ひじ…

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