私が選ぶ「松山めし」 3軒目 松山市花園町の鍋焼きうどん
その土地にはその土地の名物がある。例えば松山市の場合、観光ガイドには「鯛めし」や「じゃこ天」といったメニューがお決まりのように記載されているのではないだろうか。だが、街には数多の飲食店があり、それぞれに個性のある一皿が存在する。
これは、わたくし松一郎が独断と偏見で強く印象に残った一皿を「松山めし」と勝手に名付けて紹介する記事である。
3軒目 松山市花園町の鍋焼きうどん
松山市の名物の一つに鍋焼きうどんがある。
戦後間もない頃に誕生し、1人用サイズのアルミ鍋に甘めの出汁でというスタイルが定着し、長く市民に愛されているメニューだ。
有名どころとして双璧をなす2店舗はメディアによく取り上げられるが、この鍋焼きうどんを扱っているお店は意外と多い。今回は私の思い出のあるお店を紹介しよう。
そのお店を知ったのはもう10年以上前、昔勤めていた会社の近くだったのでお昼時に通っていた。初めて暖簾をくぐった日は肌寒い時期であった為だろうか、メニュー表で目についた鍋焼きうどんを注文した。あの日食べた鍋焼きうどん、寒さと疲労で重くなってた心身に染み入るやさしい味だった。
あれから時は流れずいぶん久しぶりに立ち寄ったが、変わらぬ佇まいがそこにはあった。実はこのお店、カツ丼やら一品メニュー等いろいろ取り扱いがあり、ビールもあるのでちょっと一杯やるにも最適である。
だが今回はもちろん鍋焼きうどんを注文した。
鍋焼きうどん ¥500
出汁の甘い香りを漂わせながらお目当ての鍋焼きうどんが登場した。これだよ、といわんばかりの懐かしい味だ。松山のうどんは香川と違いそれほどこしは強くない。だがそれが鍋焼きうどんのふわっとしたやさしさであり良さではないだろうか。改めて思うに、他の地域では見られない、松山独特のうどんである。
腹を満たすだけでなく、やさしさや懐かしさも感じる。そんな花正食堂さんの鍋焼きうどんを「松山めし」であると推します。お近くにいらしたら是非お立ち寄り下さい。
花正食堂
住所:愛媛県松山市花園町5-6
TEL:089-931-4352
営業時間:7:30〜14:00 17:00〜22:00
定休日:土曜午後 日曜日 祝日
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