見出し画像

祝・新作発表記念 ー首都高バトルの思い出を振り返ってみるー Part.12 「首都高バトルとオマージュ」

首都高バトルに登場するライバルには、数多くの「オマージュ」の要素が含まれている。恐らく最もシリーズ的に有名なのは「紅の悪魔」という、機動戦士ガンダムの「シャア専用ザク」を彷彿としたエアロを纏ったスカイラインGT-Rに搭乗するライバルではあるが、そうしたド直球レベルの引用に留まらず…作品には数多くのオマージュが散りばめられている。


①Diamond Image 「イナズマシフトの拓也」と「春巻きイツキ」

小型車で構成される中クラスのチーム「Diamond Image」には、頭文字Dの「藤原拓海」及び「武内樹」の名前を彷彿とさせる2名…

リーダーのイナズマシフトの拓也こと「萩原拓也」と、

春巻きイツキの「大内樹」

が所属しているが、「春巻きイツキ」に関しては、首都高バトルRで初登場しているとのことで、漫画の連載開始が1995年であることを考慮すると、既にDC版以前にもこうしたオマージュが、さりげなく織り交ぜられていたということになるのだろう。にしても、春巻きイツキという語呂の良さと、イナズマシフトの拓也という絶妙に中二心をくすぐるネーミングセンス…実に素晴らしい(笑)

余談だが、実を言うと…同チームの中には「借金地獄の大学生」という鬱要素満載の「ローン・ウルフ」というシュールなライバルもいるのだが、個人的に彼へのトラウマが今でも非常に強い。架空の世界の話なのに、妙に現実的すぎると中学生ながらにショックを受けたのだろう…(汗)

②Rhythm Boxの「Pink Groove」

ホンダ系のワゴン及びミニバンで固められた「音楽好き」の集まるチームで、各々のメンバーの通り名に音楽ジャンルの要素が織り交ぜられているのだが、個人的に気になったのは「Pink Groove」という女性メンバーの本名。そう、彼女の本名…

「吉田美佐」

であるのだが、これ…Dreams Come Trueのヴォーカリスト「吉田美和」のパロディではないかと(笑)最も、紹介文を見る限りはドリカムへのオマージュというより、なんとなく文字を変えてみた位の印象ではあるので、もしかしたら偶然にも似通ってしまっただけなのかもしれないが…。ちなみに、Pink Grooveという通り名も「電気グルーヴ」のパロディ…とは言えなくもないかもしれないが、さすがにそこまでは…(笑)

余談ではあるが、チームリーダーの「ヒップホップ・レッド」…日本専売のアコードワゴンに乗るBボーイという、非常に珍しい人物像なのだが、どのようにして構築されたのか興味深かったりする。なにせ、当時の(ワイスピの影響も若干含まれる)ヒップホップ的な文化圏では、搭乗率的にも「非常に珍しい」車種故に…。

③Tokyo Jungle「MJ6Feet6」

これは「首都高バトルZERO」の記事でも若干触れたが…皆様もご存知、名バスケプレイヤーの「マイケル・ジョーダン」へのド直球なオマージュであり、いわゆる「リスペクト」でもあるのだろう。小中学生の当時は全く気が付かず、不思議な名前のライバルだなぁ…と訝し気に眺めていたのだが…大人になり、あれは担当の方による真っ直ぐな敬愛の表れなのだと悟った。

ちなみに、マイケル・ジョーダン自身もモータースポーツには多大な関心があるようで、現時点でアメリカのストックカーシリーズ「NASCAR」に、トヨタ系チーム「23XI Racing(23は彼の象徴的な背番号)」の共同オーナーとして参画しており、まさにトヨタのエース級として活躍する小林可夢偉選手も、同チームからロードコースでのレースにスポット参戦を果たしている。

④Highway Outllaw「トップ3のメンバー」

チーム名の通り、荒っぽい走りを信条とするライバルの集団であるが、メンバーが外国人である上に、チームリストのトップ3が明らかに「現気気レーシングドライバー」のパロディ…(笑)

〇スピリット・クラッシャー「エリック・コマフ」(リーダー)

〇プライドキラー「コム・ホロネル」

〇冷酷非情の貴公子「二ハイル・スルム」

あえて元ネタの方々のお名前は掲載いたしませんので、ご理解いただければ…(笑)

余談ですが、「ウェル・ハワー」とか「ヨセフ・ヒューガーテン」とか「セモン・パジョノー」なんてパロディはいかがでしょう、できれば優男の外国人チームという設定で…!首都高バトル制作陣の皆様…元ネタ、いっぱい作れますのでお声がけ頂ければ…インディカー万歳!(笑)

⑤R.R.「空御寺兄弟」

実を言うと、未だに読み方が分からないのですが…「くうごじ」か「くうおんじ」…?(汗)

こちらのご兄弟、言わずもがな頭文字Dに登場する「高橋兄弟」へのオマージュであるのだが、兄・涼介をよりニヒルな性格にしたような紹介文であるのが殊更印象的である。性能的には、恐らくFD乗りの弟のほうが圧倒的に湾岸エリアでは有利なのだろうが、リーダーである兄の面目もあるが故に、チューニングが抑え気味な印象なのも興味深い。

⑥Last Boss「???」

言わずもがな、湾岸ミッドナイトに登場する「悪魔のZ」へのオマージュであるが、実を言うと元ネタを本当の意味で理解できたのは、ゲーム版の湾岸ミッドナイトがリリースされた時期と重なる高校生以降であったりする。それまでは、S30Zへのスタッフの方々の拘りゆえのラスボス設定なのだと、やんわり勘違いしていたり…(笑)

とはいえ、完全なる再現なのかと言えば、実を言うと原作のZとは換装されたエンジンが異なっており、オマージュではあるものの一応はオリジナルの要素も織り交ぜられている。尚、DC版首都高バトルから登場する「ZERO」の元ネタも、同作品に登場する「ブラックバード」だと言われている。

⑦「衝撃のホワイトドッグ」の元ネタ「ショウゲキのジョー」

正確には、衝撃の〇〇歳の元ネタ、と言った方が正しいだろう…要するに、自身が首都高バトルのライバルをオマージュしてしまった実例ですね(笑)尚、海外版では「Shocking White Dog」という通り名で登場しており、実を言うと幾つかの海外のプレイヤーの方々の実況動画にも登場していたりするので、近いうちに色々と紹介させて頂きたい。

ショウゲキのジョーに憧れて引用させて頂いた、というよりは一番シンプルにインパクトのあるフレーズが「衝撃」というソレだと感じた、中学1年生の純然たる感性によるところが大きかったのだと思うが、それにしても20年以上も経過した現在でも、この「衝撃」というフレーズを使い続けている自身も中々の変わり者だし、あろうことか首都高バトル01を通じて自身をある意味象徴する存在とすらなってしまっているのも、本当に摩訶不思議としか言いようがない…(笑)

これは余談ではあるが、「衝撃の20歳」というハンドルネームで、当時のMixiでヒップホップアーティストDABO氏(ワイルドスピードのテーマ曲でもお馴染みの方)の個人ページに一度コメントをさせて頂いた際…

「おお、なんて衝撃的な名前なんだ!」

と返信して頂いたのもいい思い出…(笑)Mixi自体はそれまでインターネット上の仮想空間と、現実世界の境目が失われてしまった意味合いで、非常に居心地の悪さを覚えてしまったが故に心に残る思い出は少ないのだが、それでこそワイスピヘッズであった自身が、日本公開版でエンディング曲を担当されていたDABO氏から直接ご返信を頂けたのは本当に貴重であった。

※以下は記事公開後に、フォロワー様より頂きましたパロディに関する記述となります。「弱者日本代表🇯🇵🥺りぃたそ」様よりご提供いただきました!ご協力、ありがとうございます!

☆追記①「ZERO」の元ネタに関するフォロワー様からの情報提供

シリーズではボスとしてもワンダラーとしてもお馴染みである「ZERO」、実はその元ネタに関する情報をフォロワー様より頂いたので、紹介させて頂きたい。

ちなみに、「ZERO」の本名は「松本雅」であるが、これは原作者の「松本大洋」氏と、表紙に映る作品の主人公「五島雅(ごしまみやび)」の両名からの引用かと思われる。何より、上記の公式HPからの粗筋と、「ZERO」の紹介文に相通じる要素が含まれているのも「確信的」であろう。

☆追記②「Darts」の「神の川尻」に関する情報提供

さらに、首都高バトル01に関するライバルの情報もご提供いただいたので、そちらも併せて追記させて頂きたい。

「〇の〇〇」という通り名のパターンで統一される、阪神エリアのラスボスチーム「Darts」。そのリーダー「神の川尻」は多くのプレイヤーを挫折のスパイラルに引きずり込んだ強敵中の強敵であるのだが、なんと彼は長野五輪のスキージャンプにも出場した名選手、「葛西紀明」氏が元ネタではないかという、これまた目から鱗が落ちまくる情報を頂いた…!

上記の通り、「神の川尻」本人の職業が「スキーショップ経営」だという点、何より通り名自体が「カミカゼ・カサイ」へのオマージュであるという点も含め…いやはや、本当にただただ驚愕してしまった。当時のライバルご担当のスタッフ様には、恐らくスポーツやマンガに精通し敬愛を隠さないステキな姿勢をお持ちの方々が多かったのであろうと、とてもほっこりした気持ちにもさせてくれる。



この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?