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祝・新作発表記念 ー首都高バトルの思い出を振り返ってみるー Part.8 「PSP版と首都高バトルXtreme」

本来であれば、事実上のシリーズ最新作である「首都高バトルX」に触れるべきなのだろうが、残念ながらXBOX 360未所有故に試遊の機会もなかったので、今回はひっそり発売されたPSP版「首都高バトル」と、アプリゲームとして初めてリリースされた「首都高バトルXtreme」について触れていこうと思う。

※GameSpark様よりリンクを掲載させて頂きました。

パッケージで購入したPSP版は、一応エンディングを眺めることのできた作品ではあるものの、恐らくはPSPというプラットフォームで、シリーズを遊べるという意識が強かったのか、ゲーム自体からの印象や記憶は、他の作品と比較しても思いのほか残っていなかったりする。それは決してゲーム自体への消極的な関心や姿勢故の話ではなく、恐らく作品に触れていた時期等も関係していて、要するに自身が当時と比較して、随分大人になってしまったという悲しい側面が、単に現れ始めたのだと思う。

そうはいっても、作品自体は楽しくプレイさせて頂いたのはよく覚えている。しかも、PSPでの移植が実現した作品ということもあり、ある意味小さな画面越しに体験できる首都高バトルの世界がとかく新鮮であったし、首都高バトルの持つ魅力や世界観は十二分に感じられたので、その意味では個人的にはお気に入りの作品でもある。

何より、この作品で非常に印象的であったのが…スペシャルカーとしてカモフラが施されてはいるものの、しれっと何気ない面をして「ホンダNSX」と思しき車種がボス戦で復活を果たしていた点である。これは「衝撃のホワイトドッグ」で「ホンダ・シビック」に乗るソレを実現できなかった故に、苦虫を噛んだ自身にとっても非常に嬉しかったし、一方で製作スタッフの皆様の「意地」垣間見られた気がして、えらく感激させられたのも非常に覚えている。実名での収録が叶わずとも、こうした形で世界観にホンダ車が戻ってくる感激が、これほどまでに大きいとは…。

一方、事実上のシリーズ最新作であるスマホアプリゲーム「首都高バトルXtreme」。この作品への第一印象を率直に表現するのなら、「首都高バトルの名を冠したアプリゲーム」である。

※4gamer様よりリンクを掲載させて頂きました。

これはアプリゲームの性質上避けて通れない道である上に、恐らくシリーズの記憶が世間的にも薄れてしまう中での、苦肉の策でもあったのだろうと、ある程度は理解を寄せてはいるものの、アプリゲームにあまり馴染みのない自身にとっては、フリックによる操作に馴染むことができず、さらには課金に伴う追加要素等にどうしても関心を抱くことができなかったので、結果的に序盤まで進めたあたりでプレイを終了してしまい、その数か月後にはサービス自体が終了してしまったので、あまり触れることなく終わってしまったのも事実ではある…。

印象としては、初期の首都高バトルを彷彿とさせる「顔写真」たるイラストが採用された点は、ある種の原点回帰も感じてはいたのだが、なんとなく個々のキャラクターのセリフの多さが、長年シリーズに馴染んできた身としては少し違和感を覚えてしまい、そうした積み重ねも「名を冠したアプリ作品」という印象へ硬化してしまったのかもしれない。とはいえ、こうした「再生」への取り組み自体には本当に頭が上がらず、試験的であれシリーズの灯を絶やさないためには、やはりリリースされるべき作品ではあったのだろうとは感じてもいる。

その意味では、同じくスマホを介してのリバイバルを期待された名作RPGシリーズ「ポポロクロイス物語」のアプリ版は、割と長期にわたり継続していたサービスであったのだろう。ポポロクロイスの場合、元々はプレイステーションにおいて名作RPGとしての地位を確立していたのだが、PS2版の2作品(シリーズ初の3D作品であり話題となったが、それまでのタッチが失われてしまった側面もあり、賛否も大きかったという…)以降は中々続編等の開発やリリースに恵まれず、

結果的に「競合へのレンタル移籍」という形で実現することになった「ポポロクロイス牧場物語」という、前代未聞のコラボ作品が爆誕し、実質的な任天堂陣営への移籍かと思いきや、先のアプリ版はSEGAからのリリースで実現した経緯もあり、ここ最近はシリーズ自体が紆余曲折を強いられている印象も強い。

こうしたプロジェクトの実現の背景には、原作者の方も含めた只ならぬご尽力が垣間見えるので、その点では本当にシリーズの存続への敬意は欠かせないのだが、同時にシリーズの魅力を維持することの難しさというのも、傍観者的に痛感させられるようでもあった。

そのアプリ版も初期に少し進めた辺りで、なんとなく「往年のファンの皆様に向けたノスタルジック」が課金アプリを介して提供されている印象が強くなってしまい、寧ろ往年の作品への思い入れが強すぎるが故に、残念ながらサービスを結果的に辞退してしまうのだが…それも2年ほどは継続していたとのことだから、先の首都高バトルと比較しても、ソーシャルゲームとしては寧ろ御の字であったのかもしれない。これは本当に個人の印象に過ぎないのだが、ヒロインであるナルシアのミニスカート姿は、ちょっと不意打ち過ぎて困惑せざるを得なかった…諸々理解はしているけど、困惑はしてしまうよね…(笑)

とはいえ、決定的にシリーズの復活の起爆剤になり得たのかと言えば、それは現在に至る状況を加味すると微妙な印象も受けてしまうので、こうしたスマホアプリ作品のシビアな側面も改めて浮き彫りになったと言えるのかもしれない。リリースから20年以上が経過した今でも、世界にもファンを多く抱えている、絵本や児童書のようなドット絵の世界観が最大の魅力の名作なので、英訳も含めてPS5でのリバイバル配信を期待する声も非常に多いのではないだろうか…。その証拠に、今現在も実況動画が多く配信されている現状が確実に存在している。

※れお様の配信動画のリンクを掲載させて頂きました。現在でも多くのファンを抱えるポポロクロイス物語の復活に、自身も期待を寄せております。

思いもかけず脱線してしまったので話題を戻して…、

他に首都高バトルシリーズで実際に触れる機会を得られた作品と言えば、現在はアーケードゲーム市場で不動の人気を長年確立している、シリーズの外伝的作品でもある「湾岸ミッドナイト」のPS2版であるが、個人的に原作への理解も乏しかったが故に、作品の魅力や面白味があまり理解できないでいたまま、僅か数か月ほどで売却してしまった。

しかし、あの作品は首都高バトルにおける画期的なバトルシステムが、全国的に浸透するターニングポイントとなった作品でもあるので、その功績は非常に大きかったのであろうし、そのターニングポイント的な意味合いの強い作品という意味では、若気の至りとはいえ作品の売却に及んでしまったのは、今更ながら後悔も残っているのだがまぁ、仕方がないと言えば仕方がない。

尚、湾岸ミッドナイトのPS2版は元気株式会社としてリリースされているが、アーケード版の運用はナムコで今現在も継続されている。登場するアザーカーが印象的で、初期の頃はパックマンのロゴやイラストが見え隠れするナムコ仕様のハイエース等が見られたのがアーケード版なので、かつてはSEGAの企業ロゴをドリームキャスト版でひっそり眺めることのできた時代からは、本当に大きく変化したものだなと、感慨深いというより少し寂しい思いも押し寄せて来るような…なんともアンビバレントな感情に浸っていたのも忘れられない…。

とはいえ、これも後から知ることになったのだが、そのSEGAの対抗作品である「頭文字D」シリーズでも、密かに首都高バトルのシステムの汎用があったことも、最近非常に驚いた事実の1つであった。

ということで、(次回に紹介の首都高バトルオンラインを除き)今回は外伝的な作品について触れてきたが、そろそろいよいよ噂されている次作について触れていきたい…のだが、これは結構時間が掛かる案件だと思うので、しばしお待ちいただければ…(汗)


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