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私が綺麗好きになったきっかけ
もう今年も終わりますね。
大掃除は進んでいますか?
翔英、実は掃除が好き。綺麗な空間だとやる気も違うので、出来るだけ家の中を綺麗に保つようにしている。
でも実は、昔は本当に掃除ができない子だった。
実家に居た頃、部屋が汚すぎてよく両親に怒られていました。
それが変わったのが、一人暮らしをしだしてから。
あれは大学生になったばかりの頃、大学に入学して初めての一人暮らしを始めた私は、引っ越しの片づけがまだ終わっていなかった。
そんなある日、夕ご飯を食べていると、部屋の壁に黒い物体が。
一瞬、そんなわけないと目をそらす。でも、この場にいるのは私しかいない。実家と違って、対処してくれる人もいない。私は再度、壁に目を向けると、そこにはでっかいムカデが・・・。
人間、本当に恐怖すると声も出なくなるというのは本当のようで、私は声も出せず、携帯電話を持って、そろりそろりと外に出る。そしておもむろに母親に電話を掛ける。
「どうしたの~?」
「む、虫が。ムカデが部屋に出た!」
今にも泣きそうになりながら母親に現状を伝える。伝えたところで自分がなんとかするしかないのだけれど。でも、母親と話していたら少し落ち着いてきた。
「分かった。なんとかしてみる!」と私。
「ムカデはつがいで行動するから気を付けてねー」
最後の最後で不吉な事を言って電話を切る母。
恐る恐る部屋へ戻り、先ほどムカデがいた壁を見ると・・・いない!
「え?どこに行った!?」
出てきて欲しくはないけれど、さっきいたのに消えてしまうとそれはそれで恐怖。どこから現れるか分からない。私は部屋の中をうろちょろして探してみたけれど、結局そいつは現れなかった。母親に再度電話をかける。
「ムカデが消えた・・・」
「まじか。ムカデに噛まれたら腫れるから気を付けてね」
冷たい!娘が困っているのに!泣
電話を切った後もまたムカデを探してみたけれど、結局見つからず。時間は深夜。明日も学校がある。私は布団をぐるぐると自分に巻きつけておびえながら眠りにつきました・・・。
私が綺麗好きになったのはそれがきっかけ。虫が本当に嫌いで、自分では対処できない事を痛感したので、もう虫が出ない環境を作るしかない。そうやって部屋を綺麗に保てるようになって、いつの間にか部屋が綺麗じゃないと落ち着かなくなった。今ではすっかり掃除好きに。
忘れられない恐怖を与えてくれたムカデは、結局その後、一切出てこなかった。私に掃除の大切さを教える為に出てきたのかもしれないな。ありがとう、ムカデさん。でも、お願いだからもう出てこないでね。
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