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【800字エッセイ】ゲリラ豪雨は怖い

オジおばさんは、雷が鳴るとワクワクしてしまうタイプである。

地震、雷、火事、親父というほど危険であることは百も承知しているが、急に暗くなりピカっと光ってドーンとなり、急に大雨が降るという自然現象に心が踊る。

昔は「夕立」といっていたのに、なぜ最近は「ゲリラ豪雨」というのだろうか。調べてみると、降る時間帯によるみたいだ。
午後から夕方に降るにわか雨を「夕立」、時間帯に関係ない急な激しい雨を「ゲリラ豪雨」というらしい。

オジおばさんの住む高円寺は、北に妙正寺川、南に桃園川(今は暗渠)があり、その高台に駅がある。よって、よほどのことがない限りは駅周辺の高台が浸水することはないのだが、北の妙正寺川はよく氾濫していたらしい。水位が上がると、氾濫警報が微かに聞こえてくる。
今は環七道路の地下や、川沿い付近の地下に水をためる貯水槽が作られており、氾濫の危険性はだいぶ抑えられているようだ。

やはり住む場所は大切である。東京では地盤の強い武蔵野台地の上がおすすめである。昔の武家屋敷(中屋敷、下屋敷)はほとんどが台地の上にあった。

台風の大雨は長い時間続くので、もっと恐ろしい。オジおばさんは東京の郊外、多摩丘陵地域で育った。近くの丘が崩れ茶色い水が川のように流れていた光景を覚えている。

多摩川も昔からよく氾濫するが、最近オシャレタウン、人気タウンとされている多摩川沿いの街、タワマンや新しいマンションの建っているエリアは、もともと人が住んでいなかったエリアなのだよ…

見かけに騙されず、特に家を買うときは、古地図を見ることをおすすめする。昔、そこには何があったのか…

沼地だったり湿地帯だったり、建物が何も建っていなかったり。
刑場跡や刑務所跡だったりすることもある。

「え、このリッチでこの価格、手頃じゃん」

わけがあるのである。
なぜこの発展しきった東京に大きなタワマンやマンションが開発できるのか…
なぜそのような大規模の土地を開発できるのか…

少し考えるとわかるのではないだろうか。

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