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転職に伴うギャップへの対応やリモートで信頼を獲得する仕事のやり方について|福井烈氏インタビュー前編

note株式会社でフルリモートで6年以上働かれている福井烈さんとコデアル株式会社CEO愛宕翔太の対談インタビューの前編

前半では、現在の会社に入社するまでの経歴やそれぞれの会社で考えていたこと、また、当時はかなり珍しいフルリモートという形態で働く上でどのように信頼を獲得していったのかについて語っていただきました!

<福井烈プロフィール>
2006年 日本インサイトテクノロジー入社

2010年 株式会社ジークレスト入社

2013年 ガンホー・オンライン・エンターテイメント入社
ガンホーを退職後、3ヶ月ほど別会社に勤務したのち

2015年 ピースオブケイク(現在のnote株式会社)入社
2021年よりnote株式会社のエンジニアリングマネージャーに


@shotaatago プロフィール

即戦力エンジニアのあなたに、複業案件のスカウトが届くハイクラス複業案件サイト「コデアル」を運営中。コデアル株式会社社長。中卒の父に感謝してます。 東大発ベンチャーで働きつつ、学費を稼ぎながら、東大卒→ヒモ→24歳でコデアル社創業→事業売却→上場企業クラウドワークスへM&Aにてグループ入り。

今回の動画の記事はこちら

福井さんの経歴や現在の仕事について

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愛宕)note株式会社で働かれている福井さんに本日はお越しいただきました。福井さんは今はフルリモートで青森で働かれてるんですよね?

福井)そうですね、フルリモートで働き始めてから6年半ほどになります。

愛宕)時代を先取りしてますよね。最近はコロナの影響もあって、正社員であってもリモートで働いている方も多いですけど、福井さんはかなり早い段階からフルリモートで働いてますよね。

福井)当時はあまりいなかったので、フルリモートワークで働いているという話をしただけで、ちやほやされるような所があったんですけど、今は珍しくなくなってしまったのでそこはちょっと残念です(笑)

愛宕)福井さんは現在note株式会社で働かれているということでしたが、どういったことをされているのでしょうか?

福井)現在は安心安全を保つ施策を担うようなチームのリーダーをしながら、エンジニアリングマネージャーとして開発組織のボトルネックを解消するための施策を進めています。

愛宕)マネジメントをやっていらっしゃるという話でしたが、直接他のメンバーの方と会ったりはするんでしょうか?

福井)現在note社のエンジニアは40名強いるのですが、半分以上はここ1、2年の間で入った方なんです。私はもう2年半ほど出社していないので、半分以上のメンバーとは一度も直接会ったことはないです。

愛宕)福井さんが現在のnoteの中の人になるまでの略歴がこちら(下の画像)になりますが

福井さん略歴JPEG


これを見ると福井さんは、フリーランスや副業をやられたり、合同会社を作ったりはされてなくて、上の画像ような会社でずっと社員という形態で働かれてきたんでしょうか?

福井)はい、そうなりますね

愛宕)現在のnote株式会社(2020年までは、上画像のピースオブケイクという社名)ではフルリモートで働かれているという話はしましたがその前の
三つの会社では普通に出社してたんでしょうか?

福井)そうですね、電車で通勤して出社してました。

愛宕)エンジニアキャリアチャンネルの出演者の方は、フリーランスなど含めて色々な形態で働いていましたという人も多いですが、今回は社員で色々な会社で働いてきている福井さんならではの視点で、見えてるものを話していただければと思います!

実は3ヶ月だけ勤めた会社があった??そこで得た学びや経験とは

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愛宕)実は福井さんは、上の画像に書いてない経歴もあるんですよね?

福井)ガンホー・オンライン・エンターテイメントと株式会社ピースオブケイク(現note株式会社)との間に実は一社、3ヶ月ほどの在籍期間の会社があります。

愛宕)ちなみにその会社ではどういったミスマッチがあって3ヶ月だけ在籍するという形になったんでしょうか?

福井)もともと外注で作っていたシステムを内製して、事業を拡大していこうというフェイズの会社で、内製エンジニアの一人として私も入社させてもらったんです。

しかし、入社して2ヶ月足らずで事業の方針が変わって、結局内製にする計画自体が取りやめになったんです。元々内製のために入社していたので、そこの方針が変わったなら転職してしまおうと考えたんです。

愛宕)なるほど、そういう理由だったんですね。そこでの3ヶ月の経験などが後々のキャリアにつながっているというようなことはあるんでしょうか?

福井)その会社に入るための必須のスキルとして、Ruby on Railsの経験
っていうのがあったんですが、私はRuby on Railsを使っての業務経験がない中でその会社でそれに触れることになりました。

Gitの業務経験もなかったんですが、それにも触れることになりましたね。当時のweb標準の技術というものをお金をもらいながら身につけられたので、この点はメリットだと思います。

愛宕)その後に行くことになるピースオブケイク(現note社)もGitを使っていて裏側はRailsなんですか?

福井)そうです。

愛宕)なるほど、その3ヶ月がなかったら適応できてないかもしれないですね

福井)多分そうなってたと思います。

1社目から3社目までの転職で感じたギャップやその解決策は?

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愛宕)その3ヶ月だけいた会社のお話を伺ったり、ジークレスト株式会社やガンホー・オンライン・エンターテイメントという社名を見るに、そこではコンシューマー向けのサービスとかに触れていたと思うんですけど

1社目の日本インサイトテクノロジーでは、そういったものに触れる機会はあったんですか?

福井)いえ全くなかったですね。C(コンシューマー)向けではなくて、B(法人)向けのサービスを作ることがメインの会社だったので。

どういう人が使ってるのか、どう使われてるのかを見る機会はなかったですね。

愛宕)実際に使われてる様子を見たりとか実際のユーザーの声を聞いたのは
ジークレスト株式会社に入ってからですか?

福井)そうですね

愛宕)ユーザーインタビューのやり方であるとかどういう行動を取ってるかという分析の仕方のような部分は、日本インサイトテクノロジー社では全くやったことない状態だったんですかね?

福井)そうですね、それを求められてもいなかったです。

愛宕)そうなると、日本インサイトテクノロジー社からジークレスト社に転職する時は、仕事の仕方が全然違うので、大変だったのかと思うのですが、その点はどうでしょうか?

福井)大変でしたね。仕事の関わり方や進め方が結構違ったんです。日本インサイトテクノロジー社はSIer(エスアイヤー)で色んなベンダー(販売業社)が絡むので、それぞれの会社でやる事はきっちり決められてるんです。

ジークレスト社の時はそうではなくて、自ら動いて課題を発見してそれをどう解決するかというところまで考える必要があったので、違う部分は多かったです。

愛宕)どうやってその違いに適応していったんですか?

福井)元々1社目から2社目に転職したのも、言われたことをやるスタイル
が不満だったのが理由だったんです。なので、2社目のような環境の方がむしろ性に合ってたという感じですかね。

愛宕)なるほど、そういう理由でチャレンジしてみたら、意外と肌にあって仕事のやり方を習得していけたという感じなんですね。

次のジークレスト社からガンホー・オンライン・エンターテイメントへの転職ですけど、ジークレスト社もソーシャルゲームの開発などをやってらっしゃって、より大きなソーシャルゲームのタイトルを持っているガンホー・オンライン・エンターテイメントに入社されたんですよね。

業務内容という意味では近くなるかなと思うので、ここのギャップよりも
1社目から2社目のギャップの方が大きい感じがするんですが、2社目から3社目への転職でもギャップってあったんでしょうか?

福井)働き方って意味では、そこまで変わらなかったかなと思います。
タイトルの規模感は違いました。あとはパズドラ(ガンホーのソーシャルゲーム)って開発側にコンシューマー向けの作品を作ってた方が多かったんです。

なのでどっちかと言うと、ソーシャルゲームを作ってるというよりは、コンシューマーゲームを作ってるイメージの方が強かったです。そこは違いがありました。

フルリモートで信頼を獲得するのに大事なこととは?

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愛宕)ピースオブケイク(現note)に入社されて以来ということなので、6年以上前からフルリモートで働かれてるんですよね?

福井)そうですね。

愛宕)今でこそCODEAL(株式会社)で扱っている求人は、フルリモートの求人が50%を超えているのですごく浸透してきてると感じますが、当時
フルリモートワークの正社員という雇用形態はほとんどなかったという感覚なんです。

これは、福井さんの当時の感覚と一致してますか?

福井)そうですね、一致してます。

愛宕)そうなると、フルリモートで働くのを会社側から受け入れてもらうためには当然信頼してもらう必要がありますよね?

福井)はい、そうだと思います。

愛宕)そういう状況の中で福井さんは、どうやって信頼を醸成してピースオブケイク社(現note)に入社されたのですか?

福井)実は、いきなりフルリモートで働き始めたわけではないんです。当時、代表の加藤さんやCTOの今(こん)さんから「リモートになるタイミングはお任せします」という風には言われてたんです。

しかし、自分としてもいきなりフルリモートになるのは不安があったので3ヶ月は普通に出社して勤務していました。

愛宕)その3ヶ月で何を擦り合わせていったんですか?

福井)テキストでのコミュニケーションがメインになってきていたので
テキストを何度も送るやり取りが発生しないように、なるべく伝わりやすくするのは意識してました。

あとはテキストチャットでやり取りしていると冷たい印象になりがちなので
絵文字を使ったりとかも意識はしてました。

細かいところはそういった部分なんですけど、結局業務のアウトプットで
信頼されないと意味がないとは思います。なので一番そこを意識してましたね。

愛宕)今だとマネジメントしたりとか新しい人がいっぱい入ってきているという状況なので、当時と大きく状況が変わっているとは思うんですけど、当時の3ヶ月間で信頼を作る時のアウトプットって何だったんでしょうか?

福井)現在のCTOの今さんから、こういうことをやって欲しいっていう
リクエストがあった時に、それに対して、いかに早く正確に答えられるかだったと思います。

愛宕)こういうことをやって欲しいという指示がくる時の粒度(細かさ)ってどのぐらい詳しく来てたんですか?

福井)課金機能のこういう所を修正して欲しいとかですね。あとは当時New Relicを使ってなかったんですけど、New Relicを導入してリソースの監視をしたいだとかそういう指示があったと記憶してます。

愛宕)割と細かい指示ではなかったんですかね?

福井)そうですね、基本的にどうやるかなどの細かいところはこちらに任せられていたと思います。

愛宕)そういった指示で的確に対応していくっていうのは、信頼獲得できますよね。ものすごい細かく指示された状況で仕事ができるのと細かい指示がなくても仕事がやれるというのは、やっぱり大きく違うと思うので。特にリモートだと。

福井)そうですね、おっしゃる通りです。フルリモートでやることを見越して、相手の意図をどう汲むかみたいな部分はコミュニケーションの中でも
すごく意識してました。

愛宕)リモートだと細かいフォローが期待しにくくなる中で、そういう状況でちゃんと動けるかを見るためには、粒度の粗い指示を出してみてもいいのかなという意図もあったのかと思います。

福井)そうですね






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