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事実に目を向けてやり方と考え方に固執しない大切さを日米に見るVCと寿司の違いで伝えてみる

この記事のトップの写真を見てください。どちらの写真の方が好印象でしょうか?これを事実としてみんなに質問してみて、面白いことに気付かされました。

事実としての回答数に関して、日本語での質問に対する回答数N=30に対して、右の写真の方が良いの回答が28件、左の写真の方が良いが2件。英語での質問に対する回答数N=6に対して、右の写真の方が良いの回答が0件、左の写真の方が良いの回答が6件だったからです。

日本語でみんなに質問してみた様子
英語でみんなに質問してみた様子

左の写真はアメリカサンフランシスコの人達からの受けは良い。右の写真は日本人の人達からの受けが良いということが事実でわかります。とても自分にとって大きな気づきでした。寿司大将のイメージひとつとっても、どちらが良いのか?これほどまでに違うのです。

前回 1. VC事業( a. プレシード、AI、米国シリコンバレーベースの起業家特化で投資 b. 日本からお金を集めて、米国シリコンバレーで投資 )及び 2. 冷凍寿司事業 の二刀流をやるというお話を書きました。日米を横断するような事業の形になるため、当たり前ですが、日本語と英語両方を使いながら、展開する形になります。

アメリカ(正確にはサンフランシスコ。アメリカというと広すぎる)生活3ヶ月で英語を話し、現地で生活する中で、色んな気づきがありました。

他にも実は大きな驚きがありました。日本語でこの記事を読まれている日本の皆様はお寿司というと何をつけて食べるものだとまず想像しますか?きっと醤油とワサビを想像すると思うのです。しかし、サンフランシスコで出会う寿司はそうではないものがあります。実際のお寿司の写真を紹介します。様々なソースをつけて食べるのです。サルサソース、キムチソースなど実に多彩なソースに溢れています。

寿司を食べるときにつけるソースたち

そして大変ボリューミーです。だいたい16ドルくらいなので、今の日本円との為替レートだと、これだけで2,200円(2023年8月時点)くらいします。チップを払うとさらに15-20%増しの料金が発生します。

サンフランシスコにみる寿司の概念

日本語を使って集めた情報と日本で体験する一次情報、それと英語を使って集めた情報とアメリカで体験する一次情報。これらを集める中で、その差分に気づきます。

そういう時に、俺の意見の方が正しい。相手の意見は間違っている。相手を論破しようとする。僕はこれはあまり好きではありません。これをしようとすると、その場の空気感もすぐに殺伐としたものになりますし、楽しくありませんし、国が違えば、考え方もやり方も正解は変わるものだと僕は考えています。事実を見て、考え方とやり方は変え、どんどん改善していきたいという思いをさらに強く持つようになりました。

冷凍寿司の事業をチームでやる際には、この前提を持って、自分はチームで事業に取り組みたいと考えています。意見が違う時、世間話などであれば、もちろん事実確認は不要で、そうなんですねと言って決して自分の正しさを証明しようなどとする必要はありません。楽しく話すだけで良いでしょうし、特に結論を出す必要もないでしょう。少し自分は変わっているんですという説明をすることで、対立を避けるのも大変素敵だと思います。

ただし、ビジネスにおける意思決定なのであれば、事実の数字を見ることが欠かせません。決断しないといけないからです。そんな時も、意見の応酬合戦になり、決断し、実行改善することに気持ちよく取り組めないというのは大変もったいないことです。

事実の数字から目を背けて、人や環境を言い訳にして、他責にし、素早く実行改善しない

そういう時に人と事業の成長は止まると自分は考えています(言うは易し、行うは難しですが….)改善が進まなくなるからです。自分と事業の成長が止まっている時を事実で振り返ると、恐ろしいほどにこれに当てはまっています。

事実の数字にまず目を向けて、考え方とやり方次第でなんでもできるという前提に立って、楽しく、素早く改善活動する

この体験をしたときに、人と事業は一番成長すると私は考えています。何よりも楽しいです。事実の成果が出てくると、さらに楽しくなっていきます。『誰もが考え方とやり方次第で、なんでもできるを、事業を通じて伝える』のミッションを次の10年やる事業では掲げて、みんなと楽しくやろう。そう思った最大の要因でもあります。このたった一文に気づくまでに、自分の人生の数十年という時間を使っているかもしれません。

そういうやり方と考え方もあるんだね。面白いね!( There are many ways, how to think and how to execute. It's intriguing!)と自分は普段できるだけ伝えるようにしています。

意見が大きく対立すると、説得しようとしてしまっているなぁ。相手の目線でものが見えていないなぁ。その違いを楽しめてないなぁ

そういう自分に気づいた時は、少しPCやスマホの前から離れて、メッセージを打つのをやめて、寝るか、運動するか、ご飯を食べるかしています(もちろん自分も人間なので、完全に自分をコントロールできているわけではありませんが)自分の機嫌を自分でとりつつ、できるだけ気持ちの良い言葉を使うということも同時に大切にしています。

どんな言葉を使うか?で全く印象が変わります

「疲れた」というと、どっと疲れます
「楽しいなぁ」というと、楽しくなります

そんなものです。どの言葉を選ぶのか?は、とても大切だと思っています。気持ちの良い言葉を使っていると、相手からもそういう言葉が返ってきます(もちろんちゃんと疲れていることを自覚して、休みを取ることが大切といった話は別の話です)

不機嫌な人が周りにいても、それに左右されずにご機嫌でいることは、周りにその様子は伝染するものなので、実は中々に難しいものです。そして人と意見が違う時に、この状態が構造的に起きやすくなります。

自分はその時に、大事にしている考え方があります。考え方ややり方は無限にあっていいはずで、事実の数字を見て、成果の出た考え方とやり方を選択していけば良い。そして人と人が話す意味は、その違いにある。もしみんなが同じ意見なのだとしたら、人と人が話す意味はない。自分とだけ話をしていれば良いはずだという考え方です。

それだけだと決断ができないので、まず事実の数字に目を向けて、決めることも大切にしています。事実を無視して、意見だけで話をしていると、特に多様性がある環境においては、意思決定がしにくいと感じます。これはアメリカに来て以来、特に強く感じたことです。それまで共有できている文脈や背景が似たような人たちの集まりであれば、阿吽の呼吸で決められるところもあるでしょう。

ただ生まれ育った場所も環境も違う場合、それは難しいと感じます。相手に見えているもので、ものをまず見てみるということ。例えば寿司で言えば、自分はこの寿司の方がうまいと思う。でもそれが相手にとってもうまい寿司とは限らないのです。

VC事業をやるにあたって、こちらも日米を横断するようなVCの形に挑戦したいため、日本のVCの方々との繋がりは、事業をこの10年やらせていただいていたため、シリコンバレーベースのVCの方々との繋がりが限定的だと感じたので、以下のプログラムに応募し、実際にAcceptされています。今参加している中で、日本人は自分1人ですが、プログラムの卒業生(日本人ではありません)にLinkedinを通じて質問すると、皆様多忙な中、時間をとってくださり、実際にこのプログラムに参加してどうだったのか?ということを教えてくださったことに感謝しています。

さらにこの記事を書いた直後に、Founder Institute社が提供する、こちらのVCを立ち上げる人向けのプログラム『VC Lab』にも、選考通過させていただくことができました。これは知人の支援あってこそです。どのようにして投資仮説を立てれば良いのか?はじめて体系立てて学ぶことになりました。人との縁に恵まれ、運だけで生きていると感じます。

僕は日本においては、日本人であるため多数派です。しかし、アメリカの地において、現地のVCのプログラムに応募する中で、自分は圧倒的少数派だということに気付かされます。

VCと起業家のパワーバランスという点においても、アメリカサンフランシスコにいると、起業家のパワーがとても強く、投資家が選ばれる理由を作る必要性をひしひしと感じます。これも日本との違いだと感じます。

少数派だからこそ持てる、Think Different な投資仮説を持った上で、投資ができると楽しいなと考えています。投資仮説を聞いて、お金をLPとして出資したい方は、直接ご連絡ください。連絡先は、 shota.atago@takumi.best になります。



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